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昭和34年創業の老舗 “ロバがひくパン屋”として話題に

清水屋は1959(昭和34)年創業の老舗です。創業当時は岡山市内のいわゆる“街のパン屋さん”でしたが、66(昭和41)年には有限会社清水屋食品を設立してパンの製造卸が主流に。70(昭和45)年に今の株式会社清水屋食品となりました。70年代には、街でロバがひくワゴンにパンを並べて販売し、子供たちの注目を浴びたことでも知られています。

北海道産の濃厚生クリーム パン生地にもこだわり

冷やしても“ふわふわ”で“もちもち”のパン生地

本社工場のある岡山市中区今在家は、湧き水が豊富な地域。ホタルが見られるほど清らかな水に恵まれた環境で、清水屋のパンは作られています。特徴は、北海道産の生クリームが使われていることです。「高脂肪で、濃厚な味わいが魅力」(担当者)で、「生クリームパン」に限らず、他のスイーツパンの「生クリームクロワッサン」や「生クリームメロンパン」の生クリームも北海道産です。

パン生地にも、こだわりがあります。神戸市の老舗製粉業者がブレンドした小麦を使用。これが、冷やしても“ふわふわ”で“もちもち”という生クリームパンの食感を生み出しているそうです

清水屋の看板商品 “冷やして食べる生クリームパン”

冷蔵ケースに並べられた生クリームパン

生クリームパンは全9種類。内訳は、「カスタード」「チョコ」「イチゴ」「抹茶」「チーズレモン」「小倉」「みかん」「白桃」「生クリーム」です。「冷やして食べる生クリームパン」のキャッチフレーズで2012年に地元で販売が始まり、翌年からは通販でも扱ったことで首都圏でも知られるようになって、人気に火が付きました。冷やした商品のため冬場は少し販売量が落ちるとのことですが、平均すると1日に2万個以上、春先以降は多い時では約3万個が売れるそうです。今では、岡山の清水屋=生クリームパンと言われるほどの看板商品に成長しました

しっとり感がたまらない 牛乳の味わいが強く出た「蒜山高原生クリームパン」

「蒜山高原生クリームパン」

今回、試したのは「蒜山高原生クリームパン」と「白桃」。「蒜山高原生クリームパン」は清水屋の生クリームパン9種類の中には含まれていない商品です。実は「蒜山高原生クリームパン」は、地元岡山の下津井電鉄が清水屋に製造委託して生まれたプライベートブランドです。米子自動車道の蒜山高原サービスエリア(下り線)や瀬戸中央自動車道の鴻ノ池サービスエリア(上下線)の売店などで販売されているレアな商品です。

生地には、岡山県北部の蒜山(ひるぜん)高原産のジャージー牛乳を使用。生クリームは、一番人気の「カスタード」と同じものですが、生地は牛乳の味わいが一層強く出ているとのことです。

蒜山産ジャージー牛乳の風味が効いたパン生地が美味しい

袋を開けると、まず、パンのいい香りが鼻孔をくすぐります。たしかに、生地はふわふわ。冷やしているのに、かたい部分を感じません。包丁で切って、2等分します。たっぷり詰まった生クリームが現れました。まずは、パン生地を一口。しっとりやわらか、もちもちの食感です。練り込まれた牛乳の風味が口の中に広がりました。生クリームは、とても濃厚です。冷たい生クリームが口の中で溶け、よりそのコクを感じます。うん、うまい!!

担当者が「うちの生クリームパンで一番美味しいと思います」と太鼓判を押していましたが、食べて納得です。とてもリッチな味わいです。

岡山を代表する果物「白桃」

「白桃」

岡山を代表する果物の白桃果汁を使用した「白桃」は、生クリームがほんのり桃色です。カスタードとは一味違い、ほのかな酸味を感じる上品な甘さが魅力です。パン生地は、もちろん、“ふわふわ”で“もちもち”です。

上品な味わいが魅力

アンテナショップで人気の2種類

とっとり・おかやま新橋館では「蒜山高原生クリームパン」と「白桃」が人気

清水屋の商品は、岡山市内のスーパーなどや通販を通じて、購入できます。今回の「蒜山高原生クリームパン」と「白桃」は、東京・新橋にある鳥取県と岡山県のアンテナショップ「とっとり・おかやま新橋館」で販売されていました。売り場には「小倉」や「チョコ」など他の種類も並んでいますが、「とっとり・おかやま新橋館」では、「蒜山高原生クリームパン」(とっとり・おかやま新橋館で税込み210円)と「白桃」(同)が比較的よく売れるそうです。

冷蔵ケースには「なんと、1日、30000個売れる幻のスイーツパン!!」の宣伝文句が表示されています。あまりの個数の多さに驚いたのですが、食べてみて、よくわかりました。たしかに、これは売れます。“ふわもち”感がクセになる逸品です

「とっとり・おかやま新橋館」の店舗情報

とっとり・おかやま新橋館

1階にショップ、2階にビストロカフェももてなし家、情報コーナー・事務局、移住・しごと相談コーナー。1階ショップには約1600種類の特産品が並んでいます。コロナ禍でも安心して買い物ができるようにと、2021年1月に公式オンラインショップがオープンしました。

[住所] 東京都港区新橋1-11-7 新橋センタープレイス1・2階
[電話]03-6280-6474(1階ショップ)
[営業時間]通常は10時~21時(1階ショップ)※緊急事態宣言を受け、2021年5月1日から当面の間は10時~19時。営業時間は異なる場合があります
[休日]年末年始
[交通] 地下鉄銀座線新橋駅3番出口から徒歩すぐ、JR新橋駅銀座口から徒歩1分

撮影・文/堀晃和

生クリームパンは「おとなの週末 お取り寄せ倶楽部」で購入できます

※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。

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おとなの週末Web編集部 堀
おとなの週末Web編集部 堀

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