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ガレットの美味しさを広く教えてくれた『ル・ピュイ』

『ボンジュール食堂』は、福岡の人々の日常に溶け込み、親しまれるようになってきた。この食堂に、「フレンチだから」と身構えて来店する客はいないはずだ。

現在も『ボンジュール食堂』は変わらぬ雰囲気と活気の良さで営業しているが、店を切り盛りしているのは原田シェフではない

スタッフに店を譲り、自身は『ボンジュール食堂』の一軒隣『ル・ピュイ』でフレンチを作り続けている。

『ル・ピュイ』
『ル・ピュイ』

看板メニューの「ガレット」はフランス・ブルターニュ地方の郷土料理で、焼いたそば粉のクレープ生地の上に食材を乗せたもの。パリでも人気のメニューで、ガレットの専門店が並ぶ、「クレープ通り」と呼ばれる区域もあるほどだ。

ガレット(ハム、チーズ、玉子)
ガレット(ハム、チーズ、玉子)

ガレットは最もオーソドックスなハム・卵・チーズが780円。定番だけど、「ガレットが食べたいな」と思った時にイメージするのはやっぱりこれ。

もし、ガレット初体験なら、ここからスタートすれば、そば粉の香りがする香ばしい生地の美味しさとハムや卵、チーズの相性の良さに幸せな気分が味わえる。

メニュー表
メニュー表

『ル・ピュイ』では、当初ガレットだけを出していたが、最近では『ボンジュール食堂』とは異なる料理も出している

例えば、パリの下町の小さな食堂の名物メニューのような、ちょっと凝った料理もお目見えする。原田さんがひとりで店を切り盛りしているので、時には料理ものんびりペースになるが、そこもパリっぽく思える。

ガレットを作る原田シェフ
ガレットを作る原田シェフ

メインの料理には付け合わせもたっぷり盛り込まれる。どんな付け合わせにするか、決まってはいるが常連が来ると、原田さんはちょっと変えることもある。

「この人はこういうのが好きだったとか、こんな調理を喜ぶとか、ファミリーレストランじゃないんだから、マニュアルで決められた通りの料理だけじゃ、つまらないでしょ」と原田シェフ。

「鴨肉のステーキ」1300円
「鴨肉のステーキ」1300円

シェフオススメの「鴨肉のステーキ」1300円は、昼のメニューから。この日のソースは、風味豊かなグリーンペッパーソース。赤ワインとの相性抜群だ。

「有塩バターと砂糖のクレープ」+フランベしたカルバドス
「有塩バターと砂糖のクレープ」+フランベしたカルバドス

そして、デザートは「有塩バターと砂糖のクレープ」(550円)。リンゴのブランデー・カルバドスでフランベすると(+1100円)風味がグッとリッチになる。デザートにたっぷりお酒を使ってくれるのもパリ流だ。

普段甘いものを食べない人も、こんなデザートで贅沢すると、しばし、パリのカフェにいる気分になれる。次は、どんなパリが感じられる料理を作ってくれるのか、次回の訪問が待ち遠しくなる店なのである。

パリの食堂を思わせる内観
パリの食堂を思わせる内観

■『ル・ピュイ』
[住所]福岡県福岡市南区塩原3-26-23
[電話番号]092-555-4288
[営業時間]11時半~14時半、18時〜21時
※開店時間は遅れる場合あり
[休日]不定休
[交通]西鉄天神大牟田線大橋駅から徒歩約5分

取材/牛島千絵美 撮影/松隈直樹

※全国での新型コロナウイルスの感染拡大等により、営業時間やメニュー等に変更が生じる可能性があるため、訪問の際は、事前に各お店に最新情報をご確認くださいますようお願いいたします。また、各自治体の情報をご参照の上、充分な感染症対策を実施し、適切なご利用をお願いいたします。

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牛島千絵美
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