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月刊誌『おとなの週末』で好評連載中の「口福三昧(こうふくざんまい)」は、漫画家のラズウェル細木さんが、試行錯誤を繰り返しながら食を楽しむ様子を描いた漫画エッセイです。2021年6月には、連載をまとめた単行本『ラズウェル細木の漫画エッセイ グルメ宝島 美味しい食の探検へ』(講談社ビーシー/講談社)が刊行されました。単行本未収録の雑誌掲載作を『おとなの週末Web』で特別公開します。ラズウェルさんの“自作解説”とともに、お楽しみください。

「ぬたは、春に作りたくなります」

取り上げるテーマは、「ぬた」です。「酢みそ和え」のことですね。ラズウェルさんは、「鶏・豚・牛肉のぬた作りに挑戦!」(『おとなの週末』2021年5月号掲載)の冒頭で、「漢字で書くと『沼田』で泥深い田んぼや湿地を指し、酢みそを沼田に見たてた風流なネーミングです」と説明しています。

「ぬたは、そんなにしょっちゅうじゃないですけど、春に作りたくなりますね。漫画の中に理由を書きましたが、『厳しい冬が終わって水がぬるんだ春の景色を連想させる』から。お店にあったら頼むこともありますけど、あんまりメニューにないんですよね。渋い居酒屋なら、あるんでしょうけど。家で作るほうが多いかな」

ラズウェルさんにとっては、春を実感させる「食」とのこと。通常は、魚介類とワケギなどの野菜や山菜などを組み合わせますが、今回、挑戦した食材は、漫画のタイトルにもあるように、「鶏肉」「豚肉」「牛肉」です。

「(これまで作ってきたぬたは)海産物が多いかな。貝とかイカ、ネギ系ですね。春を考えると、貝が多いかな。春って、貝が美味しいんですよ。アサリやトリ貝、ホタテでもいけますよ。特に好きなのは、赤貝。でも、高いですよね」

食べ方には、少しこだわりがあるそうです。
「盛り付けてから、酢みそをかけるということでしょうか。最初から混ざっていてもいいんですが、かかった状態で出てきて自分で混ぜるほうがいいかな。お店だと最初から混ぜたものが多いですよね。本来は、和えたものが出て来るものだと思いますが、なんとなく酢みそが上からかかった状態で出てくるほうがいいんです」

関西では「てっぱい」とも

関西では、酢みそ和えを「てっぱい」や「てっぱえ」と呼ぶ地域もあります。「わりかし、関西の料理屋だと(具材が)何種類も入っていることが多い。三種類、四種類と。京都では、『てっぱい』とか言うんですね。魚を2種類入れていたり。基本的には魚介、野菜ですね。魚介は酢みそに合うんでしょうね。ホタルイカなんか、基本は酢みそで食べるのがオーソドックス。イカとか貝は、酢みそに合うんだと思います」

そこで、「肉を使ったぬたは聞いたことがない」と挑戦したのが、今回です。「あえて、肉はどうなんだと。ただ、まあまあやっぱり、ぬたは魚介だな思いましたね。肉は、酢みその具材としてはもうひとつでした」

結論を書きますと、「肉」は魚介に比べると、具材としては向いてなかったようです。ただ、今回試した3種類の肉が一律同じように合わなかったかというと、そうでもなかったみたいです。

最も「ダメ」だったのは? 向いていないといいながら「旨いっ」と感じたのは? 漫画の中では、〇×△で、評価を付けています。気になる結果は、漫画をぜひご覧ください。

ちなみに、ぬたに合わせるお酒は、「日本酒しかないでしょう」とのこと。中でも、ラズウェルさんは「ぬる燗がいいでしょうね」とおススメしています。

漫画は【画像ギャラリー】に掲載されています。どうぞお楽しみください。

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おとなの週末Web編集部 堀
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