東京の「中華な酒場」2軒 香港&台湾へのトリップ気分を楽しむ

八角が香り、甘じょっぱくとろける豚肉をかっこみたくなる「魯肉飯」(780円)

タイムスリップなのかトリップか、ここはドコ!?な中華酒場が東京にある。空間・メニューともに刺激的な香港&台湾のふたつの酒場へ密やかに、かつ嬉々として小誌ライターがいざ突撃! 『carbon brews tokyo』@赤坂…

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タイムスリップなのかトリップか、ここはドコ!?な中華酒場が東京にある。空間・メニューともに刺激的な香港&台湾のふたつの酒場へ密やかに、かつ嬉々として小誌ライターがいざ突撃!

『carbon brews tokyo』@赤坂

ミックスカルチャー香港が産んだビール&フードが刺激的!

「carbon brews」は2018年に香港で誕生したクラフトビールブランド。そのビールと香港料理を楽しめる世界初出店のタップルームとして、2022年3月7日にオープンしたのがこちらだ。

ミックスカルチャーの地・香港らしく多様なメンバーが揃うというチームが生み出すビールは、アイデアに溢れ、本格的にして個性的。定番6種とシーズナル1種が揃う。

香港名物“パイナップルパン”に具材を挟んだ「菠蘿包」700円。具材はチャーシューエッグとレーズンバターあんこの2種。ビールに合う!

香港屋台フードのほか、“パイナップルパン”として知られる香港名物「菠蘿包(ポーローパーウ)」や麻婆豆腐をトッピングしたフライドポテトなど、ビールに合わせてアレンジした料理もユニークで、新鮮なワクワク感満載。

『carbon brews tokyo』

[住所]東京都港区赤坂3-14-2 地下1階
[電話]03-6426-5332
[営業時間]16時〜23時
[休日]日
[交通]地下鉄千代田線赤坂駅1番出口から徒歩1分

『台湾大衆酒場 山口』@中野

ピンクのネオン誘う台湾大衆酒場は妙にリラックスできる

小さな入り口に怪しく光るピンクのネオン管が不思議な期待感を抱かせる。靴を脱いで店内に入れば、民家を改装した空間は妙にリラックスできる“台湾大衆酒場”だ。

店内にも「福」や「酔」の文字のネオン管。天井には台湾から取り寄せられた提灯がたくさん。

「おつまみパクチー」(430円)や、中華醤が利いた「ピリ辛もやし」(250円)などの小皿も◎。パクチーたっぷりのサワー(580円)とも相性抜群

で、台湾料理を中心にしたつまみや料理が数々。これがなかなかピシッと味が決まっていて酒に合う。ごま油香り、パクチーと鶏ムネ肉がコラボしたおつまみパクチーよし。五香粉が香り、ピリ辛で外側カリリ中ジューシーな大鶏排よし。

シャリキンサワーはじめ、ドリンクも豊富でリーズナブルだ。

『台湾大衆酒場 山口』

[住所]東京都中野区中野5-49-6 川田ビル2階
[電話]03-6874-1761
[営業時間]15時〜23時半
[休日]日・祝
[交通]JR総武線ほか中野駅北口から徒歩7分

東京ノワールな中華酒場に潜入せよ!

異国情緒……とは言っても、どこか牧歌的でテーマパーク化した中華街みたいなそれではない。テーマは中華な酒場である。というと、俺の頭の中にはどこかアンダーグラウンドな怪しい映像が浮かぶ。さしずめ雨が降っている。そこに原色の灯が滲む。香港ノワールやウォン・カーウァイのフィルムの見過ぎ?

とまあ、少々前置きが長くなってしまったが、そんな気分でコートの襟を立て、ひっそりと俺の求める東京の中華酒場を巡ることにしたのだ。

シーン1・東京赤坂。路地を入って細い階段を地下へ下る。『carbon brews tokyo』、ネオ香港なタップルームへようこそ。

店内は香港の街中を走る路面電車「トラム」を思わせるグリーンとウッド調の座席を基調に、それでいてミニマムでタイト。ちょっと不思議な空間にスリップしたような感覚。

「carbonbrews」は香港発のクラフトビールブランド。その世界初出店として登場したのがここだ。

定番6種のビールからまず選んだのは「クレイジー リッチ ルプリンズ」。やや濁りがあってトロピカルフルーツのようなフレーバー。パンチはあるけど飲みやすい。というか、どのビールも個性的で直感的に楽しい。

これに香港風メロンパンにあんこレーズンバターを挟んだパオが、おお! 驚きのマッチ。ミックスカルチャーの地・香港らしい、新しいインスピレーションがびんびん伝わってくるのだ。

シーン2・東京中野。怪しく光るピンクのネオン管に吸い寄せられるように階段を上る。『台湾大衆酒場 山口』だ。靴を脱ぎ、誰かの家に招かれたように中へ。

大衆酒場の名前の通り、変に気取ったところがないのがいい。使い込まれた不揃いな椅子やゆったりしたソファの席。天井には台湾提灯、流れている音楽は胡弓の調べか……。不思議な既視感。

迷わずパクチーサワーを頼んだあとに、メニューを見ると、台湾冷奴やピリ辛もやしなどの小皿もあれば、大鶏排(ダージーパイ)や魯肉飯(ルーローハン)など台湾マストな料理もあれこれ。

サクサクジューシーな大鶏排や魯肉飯の甘じょっぱくもとろける豚肉に、クイクイとグラスが進む。いつしかネオンに溶け込むように時が過ぎていく。あれ、ここどこだっけ?

エンドロールにはまだ早い。

撮影/鵜澤昭彦、取材/池田一郎

※店のデータは、2022年5月号発売時点の情報です。

※全国での新型コロナウイルスの感染拡大等により、営業時間やメニュー等に変更が生じる可能性があるため、訪問の際は、事前に各お店に最新情報をご確認くださいますようお願いいたします。また、各自治体の情報をご参照の上、充分な感染症対策を実施し、適切なご利用をお願いいたします。

※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください

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