なすの色落ちは「鉄分」を加えて防ぐ
そこで、オイラが助けを借りているのが「鉄たまご」です。正月前に黒豆を炊くときにクギを入れますよね? あ、誰も黒豆、炊きませんか……。失礼いたしました。とにかく、黒豆を美しく炊くコツは鉄分を補うことなのです。そのため昔から、さびたクギや、鉄の塊「鉄たまご」などを加えて炊いてきましたが、鉄ワザはなす漬けにも使えるのです。
そうそう、「ぬか漬けに古クギ」を入れると、美しく仕上がりますが、これも鉄分が色落ちを止めているからです。体に必要な鉄分ですから安心して使えます。
そもそもなす漬けは、長期で保存するものではありません。漬けて1日、2日が食べ頃なので、食べきる量だけを漬けます。実際、長く漬けていると味もしょっぱくなりますし。とはいえ、そこは漬け物。ある程度の塩分も必要です。オイラの作り方をご紹介します。
●なす漬けを漬ける(仕込み編)
1)小なすを漬ける容器を準備する。※プラスチック製のネジ式重し機能付きの漬け物器が便利です。ほうろう製などの容器で漬ける場合は、小なすの重さの7~8倍の重しが必要になります。
2)小なすはよく洗い、ヘタ(ガクのなり口)を5ミリほど切り落とす。※こうすることで、塩がしみ込みやすくなります。
3) 大きめのボウルに小なすを入れ、小なすの重さの3%の塩をまぶし、手でよく揉んでいく。※今回、小なすの分量は700gほど。その3%の塩は約21gとなります。また、小なすのヘタにはトゲがあります。刺さると痛いので注意しましょう。
4) 揉み込んだ小なすは5分ほどおいておく。好みで青唐辛子2~3本を加える。※今回ミョウバンは使いませんが、もし使用される場合はこのタイミングで焼きミョウバンなどを適量加え、さらに揉み込みます。