小樽のモンブランはモンブランじゃない?!
モンブランといえば、栗でできた茶色っぽいケーキをイメージすると思いますが、小樽市のモンブランは違います。見た目はどう見てもチョコのケーキをモンブランと呼んでいます。
サブレを重ねたサクサク食感の「マロンコロン」で有名な市内の老舗菓子店「あまとう」でも、モンブランという名のチョコレートケーキを販売しています。お店ごとに違いがあり、「あまとう」のモンブランはチョコのロールが乗ったタイプ。(説明を書きながら混乱してきました…笑)
理由は定かではないのですが、小樽市観光協会によると、昭和初期に小樽スタイルのモンブランができたそうです。テレビやSNSもない時代、「東京で流行しているから、わからないけど作ってみよう!」と作ってみたのがきっかけだったとか・・・
共通しているのは「栗を使わずに、ヨーロッパの名峰モンブランを想像したケーキ」。ココアのスポンジが岩肌、生クリームが万年雪を現しているようです。いずれにしても、おいしいことは間違いありませんでした。
当時の面影残る旧国鉄手宮線
小樽寿司屋通りから小樽市総合博物館まで線路が続いています。これは、旧国鉄手宮線(南小樽駅~手宮駅)で、その前は北海道初の鉄道「官営幌内(ほろない)鉄道」として始まった区間の一部です。明治時代、三笠市幌内にあった炭山から、石炭を港のある小樽市まで運ぶのに敷かれた鉄道です。
現在は散策路になっていて線路上を歩くことができ、この日は線路沿いでイベントを行っていて、コスプレ姿の人たちが映える写真を撮影していました。アナウンサー時代、ここでイベントが開かれるときに中継で来たこともありますが、風情があって素敵な場所です。
小樽に来たら、王道の観光ルートはもちろん、ちょっと違う場所の観光やグルメも楽しんでみてくださいね。
文・写真/森順子
森 順子
元テレビ北海道アナウンサー。現在は教育サービスの会社を運営しながら地理の楽しさを普及する活動も行っている。地理女net代表/札幌国際大学短期大学部講師/札幌観光大使