旬の食材は食べて美味しいだけではなく、栄養もたっぷり。本コーナーでは旬の食材の魅力をご紹介します。旬のものをたくさん食べて、体の内側から健康に、きれいになりましょう!
文/おと週Web編集部、画像/写真AC
冬になると甘味が増し増しに!
かぶはアブラナの一種で、キャベツや白菜、菜の花、大根の仲間です。かぶの収穫が本格化するのは10月頃からですが、甘味が増してくるのは本格的な冬の訪れを感じる気候となる11月頃からです。
かぶの別名は「すずな」で、春の七草のひとつです。
かぶとひと口に言っても、赤かぶ、白かぶなどさまざまなものがあります。千枚漬けに使われる京都の伝統野菜で、日本最大級のかぶである聖護院かぶらや、すぐき漬けに使われるすぐき菜もかぶの一種です。スーパーなどで見かけるもののほとんどは小かぶという種類です。
大根と異なり辛味がなく臭みもほとんどないため、大根おろしの匂いが気になる人でもかぶのおろしなら美味しくいただけるはずです。かぶのおろしを使った代表的な料理は、「かぶら蒸し」です。これは、白身魚にすりおろしたかぶをのせて蒸し、だし汁のあんかけとともにいただく料理です。
新鮮なものは肉質が柔らかくみずみずしいため、サラダにしたり浅漬けやぬか漬けにしたり、もろ味噌をつけるなど、生のままで食べるのがお薦めです。
煮物やスープの具に使っても甘さが増して美味ですが、煮崩れを起こしやすいので長時間の加熱調理には不向きです。
かぶは葉付きで売っていることが多いのですが、買ってきたらすぐに葉を根元から切り落とし、根の部分と別々に保存しましょう。葉を付けたままにしておくと葉に水分や養分を吸い取られ、根の部分の甘味や旨味が失われたり、スが入ってしまいます。
葉は日持ちしないので、1~2日以内には食べきりましょう。根の部分は冷蔵庫の野菜室に入れておけば4~5日は保存可能です。
美味しいかぶの見分け方
葉がシャキッとしているものがベストです。根の部分はふっくらしてハリがあって大きめのもの、表面に傷が少なくできるだけ真っ白なものを選びましょう。また、先端の細くなった部分もハリや弾力があり、おしれていないかもチェックしましょう。赤カブの場合は色鮮やかでツヤがあるものを!
かぶの注目栄養素
かぶは根の部分は淡色野菜、葉の部分は緑黄色野菜と、栄養価的に一粒で二度美味しい野菜です。淡色野菜は中が白っぽい野菜で、大根やたまねぎ、白菜なども淡色野菜に分類され、ビタミンCや食物繊維豊富なことが特長です。
また、アミラーゼという消化酵素が豊富に含まれているため、胃腸の調子が悪い時にお薦めです。
葉の部分は緑黄色野菜に分類され、抗酸化作用の強いβカロテンや食物繊維、ビタミンB群などをたっぷり摂ることができます。
こういったことから、かぶを購入した時には葉も捨てずに食べるようにしましょう。
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