ビタミン発見の世界最初の論文
答えは、(2)です。
1910年(明治43年)12月13日、東京帝国大学の教授であった鈴木梅太郎博士は、脚気予防に有効な成分を米ぬかから分離する方法と、それが新規成分であることを東京化学会で発表し、翌1911年1月の東京化学会誌に論文が掲載されました。これがビタミンの発見についての世界最初の論文でした。
しかし1912年にドイツ語による論文が発表された際、「これは新しい栄養素である」という一文が訳出されず注目されなかったこと、また、1911年12月に、生化学者のカシミール・フンクがビタミンの報告を提出していたことなどから、ビタミンの第一発見者として世界に認められたのはフンクの方でした。
なお、東京化学会での発表から90周年にあたる2000年に、「博士の偉業を後世に伝えていきたい」との思いから、郷里・静岡県の有志を中心に『ビタミンの日』制定委員会が発足し、12月13日が『ビタミンの日』として制定されました。