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下町にちらほらと昭和が色濃く残る場所がありますが、ここでは敢えてみんながアクセスしやすいターミナル駅で探索しました。駅の大改造、大型ビルの建設など再開発が続く渋谷。すっかり「ネオ渋谷」だが、そこかしこに「昭和」の店もしっかりと生き残っている。今回は渋谷で見つけた“昭和遺産”をご覧あれ。

『板前料理 味宏(あじひろ)』

しみじみ煮物で熱燗を一献

昭和45年、亡きご主人・森節たかしさんと女将八重子さんが創業。平成5年に節さんが亡くなって以来28年間、八重子さんが店を守る。日替わりの煮物に加え、鹿児島産のマグロや青森産のホッキ貝など、旬の刺身類に惹きつけられる常連客も多い。

刺身盛合せ 2300円(種類による)

『板前料理 味宏(あじひろ)』刺身盛合せ 2300円(種類による) 刺身類も美味。この日はマグロ、明石のタコ、サヨリ、ホッキ貝

とはいえ、店の雰囲気はいたってオープン。いつの間にか見知らぬ客とも会話が弾む温かい雰囲気は、女将の人柄があってこそ。長年通う客も一見も、女将を囲んで和気あいあいと飲めるのが『味宏』の醍醐味だ。

『板前料理 味宏(あじひろ)』

[住所]東京都渋谷区道玄坂1-17-1
[電話]03-3463-0295
[営業時間]18時~23時
[休日]土・日
[交通]JR山手線ほか渋谷駅ハチ公口から徒歩5分

『たるや』

名物牛すじ煮は必食

『たるや』は昭和6年に飲み屋として創業。戦争によって一旦閉めたものの、お好み焼き、鉄板焼きの店として再開。今年92年目となる。店内に掲げられた昭和30年代の渋谷の写真が、店の歴史を物語る。

牛すじ煮 780円

『たるや』牛すじ煮 780円 3~4日かけて仕込むという牛すじ煮は、さっぱりと塩味で牛のエキスが生きる。ほろりと崩れる身もたまらない

名物料理は3代目の現店主が30年以上前から出している「牛すじ煮」。ほか、「お好み焼き」「もんじゃ焼き」(各580円~)や焼肉、つまみ、酒の種類も豊富だ。

『たるや』店内にはジャズが流れ、昭和の写真が飾られる

[住所]東京都渋谷区道玄坂2-20-6
[電話]03-3461-3325
[営業時間]18時~24時
[休日]日
[交通]JR山手線ほか渋谷駅ハチ公口から徒歩5分

『名曲喫茶 ライオン』

珈琲と名曲を嗜む贅沢

昭和元年に創業。昭和20年に東京大空襲で全焼するものの、5年後に初代同様に再建された。創業者自らがデザインした建物、そして重厚かつノスタルジックな空間は、まさに“昭和遺産“だ。

15時、19時の定時コンサート以外の時間は、リクエストもできる。「名曲喫茶」なので、「大声で話さない」など一定のマナーはあるが、決して堅苦しくはない。好きな飲み物を頼み、あとはこの贅沢な空間で音楽に身をゆだね、くつろぎたい。

『名曲喫茶 ライオン』昭和25年に再建された店内。高さ3mを超す特製スピーカーから流れる音が素晴らしい。古風な装飾にも心休まる空間だ。ホットコーヒー600円ほか

[住所]東京都渋谷区道玄坂2-19-13
[電話]03-3461-6858
[営業時間]13時~20時
[休日]無休
[交通]JR山手線ほか渋谷駅ハチ公口から徒歩5分

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おとなの週末Web編集部
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