『麺屋 ルリカケス』’22年6月23日OPEN! @木場 奄美大島の郷土料理「鶏飯」をオマージュ 錦糸玉子や鶏のほぐし身といった具材は、奄美大島の郷土料理「鶏飯」から着想を得たもの。スープも鶏飯と同じ鶏とカツオ節を軸にし…
画像ギャラリー着丼とともに鼻孔をくすぐるスープの香り、ひと口飲めば身体の隅々に旨さがしみわたり、麺をすすればじ〜んわりと口福が訪れる。至極のラーメンが、胃と心を満たすことでしょう。 今回は醤油ラーメンのおいしい店を調査。新しい三ツ星店を一挙にお届けします。五臓六腑にしみわたる一杯をどうぞご賞味あれ。
【スープに麺にトッピング、進化が止まらない】
常に新しい驚きを与えてくれるラーメンの新店。スープ、麺、トッピング、お店のこだわりはとどまるところを知りません。ここに行けば、ラーメンの今がわかる!
『らーめん亭 ひなり竜王』’22年9月14日OPEN! @梅屋敷
バランスを極めた完成度に全細胞が歓喜する!
食いしん坊の夢を具現化した一杯だ。丼の中に旨いもん大渋滞。掻きわけ掻きわけ麺を持ち上げれば、風味豊かな平打ちが顔を出す。実はここ、北品川『中華そば和渦TOKYO』など人気店を手掛ける高橋宏幸さんの4軒目となる新店。
「僕の全部を詰め込んだ集大成です」。高橋劇場第4章の巻。舞台は京急線、梅屋敷である。目指す味わいはスープや麺、どれもが突出し過ぎないバランス型だ。それは計算された高い技術があるからこそ実現する一体感。
特製醤油らーめん 1400円
スープは信玄鶏や岩中豚、乾物類に炒めた野菜をどっさり入れたやさしく奥深い旨みで、3種の小麦粉を配合した自家製太麺はツルッモチッとなめらかな舌触り。「特製」は高橋さんが好きなトッピングを全部入れちゃったそうで、吊るし焼きの鶏などその全てが美味の相乗効果。言ってしまおう、これぞ定番醤油味の究極形。最&強です。
[住所]東京都大田区大森中2-14-17
[電話]非公開
[営業時間]11時~14時半、18時~22時半
[休日]日
[交通]京浜急行線梅屋敷駅から徒歩10分
『麺 ふじさき』’22年9月16日OPEN! @亀戸
はっとする佇まいから、おいしいオーラがダダ洩れ
美しく澄んだスープ、華やかな醤油の香り、キメの細かなチャーシューの肉質――食べずとも、ただ者でないことがわかる。目指すのは、醤油が放つフローラルの香りを生かしたラーメン。それを最大限に生かすのが、鶏と水のスープだ。食材は、すべて厳選したもの。
醤油らぁめん 1100円
ただし、決して素材頼みではなく、たとえばスープを炊く際には旨み成分の出る40℃と、コクの出る60℃の温度帯を長く設定したり、タレとは別にたまり醤油を丼の奥に数滴垂らして提供することで後半に味の変化をもたらしたりと、おいしさへの探求心が光る。修業歴3年足らずでこのクオリティ。店主もまた、ただ者ではない。
[住所]東京都江東区亀戸2-8-11 アドリーム亀戸1階
[電話]非公開
[営業時間]11時~15時
[休日]火・水
[交通]JR総武線亀戸駅北口より徒歩9分
『手打ち 蓮(れん)』’22年12月1日OPEN! @森下
腕白な手打ち麺とやさしいスープの掛け合いの妙
麺は、もち小麦を取り入れた流行りの手打ち麺。もちもちちゅるんとした独特の食感と強靭なコシ、強烈なうねりを併せ持つインパクトのある麺で、期待どおり口の中で暴れ回る。それを受け止めるスープもさぞかし力強いことだろうと思いきや、なんとまあやさしい味わいだこと!
醤油ら〜麺 880円
水出しした冬どんこのダシで鶏や魚介を炊いていて、穏やかな旨みが広がる。店主の出身地である鹿児島の醤油をタレに使っているから、スープもほんのり甘め。1枚40gもある大ぶりのチャーシュー(しかも2枚!)と腕白な手打ち麺、やさしいスープによる絶妙な掛け合いに引き込まれていく。
[住所]東京都墨田区千歳3-16-2
[電話]非公開
[営業時間]11時半~14時半、18時~20時、日・祝11時半~14時半
[休日]日・祝夜、月
[交通]都営新宿線森下駅2番出口から徒歩7分
『支那ソバ おさだ』’21年12月20日OPEN! @大山
名店仕込みのワンタンはマストでオーダーせよ
てるてる坊主型のワンタンは、修業先『支那ソバ かづ屋』のトレードマーク。豚の赤身と長ねぎ、玉ねぎ、生姜、調味料を乳化するまで練り上げるところまでは本家譲りだが、「もっとなめらかな、チュルッとした食感にしたい」と、皮は店主好みの薄めに仕立てている。
ワンタンメン 990円
ハチミツを塗って香ばしく焼き上げた豚肩ロースの焼豚も、『かづ屋』ファンには馴染みの存在。動物系と魚介系をバランスよく合わせたスープにも名店のDNAが脈々と受け継がれていて、「そうそう、この味!」と笑みがこぼれる。オープンから1年にして、すでに漂う老舗の貫禄。またひとつ新たな名店が誕生した。
[住所]東京都板橋区大山金井町38-1
[電話]非公開
[営業時間]11時~15時 ※売り切れ次第終了
[休日]水、不定休
[交通]東武東上線大山駅東口より徒歩3分
※最新の営業時間はSNSをご確認ください
『Ramen Break BeatS(らーめん ぶれいく びーつ)』’22年1月8日OPEN! @目黒・油面地蔵通り
味も見た目も完璧なハイスペックイケ麺
見よ、このシュッとした佇まい。箸を入れていいものかと一瞬ためらうも、グラマラスな醤油と鶏の香りの誘惑に、我慢の限界だ!舌の上にのしかかる力強い旨みは地鶏「天草大王」がもたらすもの。その後ろから、天然醸造醤油の芳醇な風味が追いかける。
特上醤油らぁ麺 1550円
パツンと歯切れのよい麺は香り豊かな北海道産小麦、チャーシュー用の豚ロースは「やまゆりポーク」、鶏ムネ肉は「大山どり」。コリコリのメンマは国産の糸島メンマ、ねぎは九条ネギと、脇を固める素材も国産ブランドを貫く。それも、フレンチやイタリアン、和食と各方面で腕を磨いた店主が腕によりをかけて。見かけ倒しなわけがない。
[住所]東京都目黒区目黒4-21-19
[電話]非公開
[営業時間]11時~15時半 ※記帳開始9時45分
[休日]月、第1・3火
[交通]東急東横線祐天寺駅東口から徒歩13分
『Made in Tokyo らーめん 松』’22年4月21日OPEN! @北綾瀬
古き良き味わいを磨き上げた新・東京ラーメン
丼から立ち上がるカツオの香りが食欲をそそる。ゴマ油で揚げた千住葱の香ばしさをアクセントに、すすり心地のいい平打ちに近い太麺で、あっという間に完食。動物系の脂に頼らず、豚の背骨・豚肉・鶏ガラ・鶏肉・香味野菜、15時間炊き上げた豚骨で構成する「らーめん鰹」のスープは濃密でもアッサリだからだ。
らーめん鰹 850円
「らーめん醤油」は、すすると口の中で踊るちぢれ麺に驚く。こちらはスープにチャーシューダレと非加熱の醤油を使用した、昭和の東京ラーメンを彷彿させる味わい。どちらもラーメンの基本を丁寧になぞり、素材の持ち味を細かく重ねた食べ飽きない1杯だ。
[住所]東京都足立区明神南2-7-28
[電話]非公開
[営業時間]11時~21時LO 、月11時~15時LO ※スープ売り切れ次第、閉店の場合あり
[休日]月
[交通]地下鉄千代田線北綾瀬駅2番出口から徒歩17分
『麺屋 ルリカケス』’22年6月23日OPEN! @木場
奄美大島の郷土料理「鶏飯」をオマージュ
錦糸玉子や鶏のほぐし身といった具材は、奄美大島の郷土料理「鶏飯」から着想を得たもの。スープも鶏飯と同じ鶏とカツオ節を軸にした構成で、鶏飯の味を知っている人は、あまりにも似ていて笑っちゃうかも。
醤油そば 950円
それでもラーメンとして成立しているのは、分厚い旨みの層のおかげ。「黒さつま鶏」や備長炭で燻した本枯れ節など、鹿児島産の高級食材を惜しげなく使い、重厚な醤油ダレにも負けないコクと余韻を体現している。
看板の「醤油そば」は、九州うどんのようにやさしい食感の手揉み麺と、蕎麦の如くのど越しのよい細麺を用意。同じ味なのに、麺でスープの印象が変わるのが不思議!
[住所]東京都江東区東陽3-6-2
[電話]非公開
[営業時間]11時~14時半、17時半~20時
[休日]火
[交通]地下鉄東西線木場駅1番出口から徒歩3分
撮影/西崎進也(ひなり竜王)、小島昇(麺 ふじさき、手打ち 蓮、おさだ、Ramen Break BeatS 、ルリカケス )、沼沢善将(松)、取材/肥田木奈々(ひなり竜王)、松井さおり(麺 ふじさき、手打ち 蓮、おさだ、Ramen Break BeatS 、ルリカケス )、渡邉裕美(松)
※2023年2月号発売時点の情報です。
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