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「食」でも家康と将軍家を体感! 徳川家ゆかりの美味に触れる

家康の死後も、江戸幕府の直轄地としておおいに賑わった駿府の街。その繁栄とともに受け継がれた食文化も、静岡への旅では味わっておきたい。

浮月楼 レストラン浮殿

造りに天ぷら、華やかな八寸に、〆の黒ゴマアイスも付き品数は多い。素材は基本、地場産を使用
造りに天ぷら、華やかな八寸に、〆の黒ゴマアイスも付き品数は多い。素材は基本、地場産を使用

家康は晩年を駿府で過ごしたが、同じように大政奉還ののちに静岡市に居を構えたのが、徳川最後の将軍・徳川慶喜。その慶喜が約20年間居住した屋敷跡を譲り受け、1891年に開業したのが、こちらの料亭『浮月楼(ふげつろう)』。

戦争で当時の建物は消失してしまったが、今でも慶喜ゆかりの地として、食通のみならず歴史ファンも訪れる場所だ。その老舗料亭の味をカジュアルに楽しめるのが、本館3階の『レストラン浮殿(うきどの)』。慶喜も眺めたであろう庭を見ながら舌鼓を打てば、束の間、タイムスリップした気分に浸れる。

ロビーから望む庭園。その礎は、近代日本庭園の先駆者・小川治兵衛が築いたそう
ロビーから望む庭園。その礎は、近代日本庭園の先駆者・小川治兵衛が築いたそう
『レストラン浮殿』の個室
『レストラン浮殿』の個室

[住所]静岡県静岡市葵区紺屋町11-1
[電話番号]054-252-0131
[営業時間]11時半~14時半(14時LO)、17時~20時半(20時LO)
[休み]火・水(不定休あり)
[席数]全44席
[交通]JR東海道本線ほか静岡駅北口から徒歩5分

とろろ汁の丁子屋

徳川政権を磐石にすべく長寿を志し、健康増進に努めた家康。そのため麦飯とともに、とろろ汁を好んで食したとの伝承が残る。

東海道の宿場町・鞠子の『とろろ汁の丁子屋(ちょうじや)』は1596年創業で、現店主で14代目。静岡県の品評会で1位に輝いた自然薯を皮ごとすり下ろして仕上げるとろろ汁は、旨みが滴り、滋味深い。健康オタクの家康が存命なら羨む? と思うほど、身体の底からパワーが漲るおいしさだ。

とろろ汁に使う味噌は、北海道産高級大豆「つるむすめ」を使用した自家製。他にマグロの煮汁やかつおダシの味噌汁を加えて、味をととのえる。ご飯は麦飯を提供
とろろ汁に使う味噌は、北海道産高級大豆「つるむすめ」を使用した自家製。他にマグロの煮汁やかつおダシの味噌汁を加えて、味をととのえる。ご飯は麦飯を提供

[住所]静岡県静岡市駿河区丸子7-10-10
[電話番号]054-258-1066
[営業時間]11時~14時、土・日・祝11時~15時LO、16時半~19時LO
[休み]木、月末の水
[席数]全200席
[交通]しずてつジャストライン丸子橋入口バス停から徒歩1分

パルシェ やまだいち

静岡名物、きな粉をまぶした安倍川もち。一説によると、その名付け親は、この餅が大好物だったとされる家康らしい。

ここ『パルシェ やまだいち』は静岡駅ビルに立地し、観光帰りの客で賑わう場所。胴きで仕上げる餅は、しっかりとしたコシがありつつも食感が豊潤で、食べ応えがある。また国産大豆から挽くきな粉は、風味が濃厚。北海道産小豆で作る自家製こしあんも、上品な味わいだ。

もともと「安倍川もち」といえば、きな粉をまぶした餅を指す。客の要望に答えるうちに、こしあんで包んだ餅も登場したのだとか。その両方が味わえるのが、このセットだ
もともと「安倍川もち」といえば、きな粉をまぶした餅を指す。客の要望に答えるうちに、こしあんで包んだ餅も登場したのだとか。その両方が味わえるのが、このセットだ

[住所]静岡県静岡市葵区黒金町49 パルシェ食彩館1階
[電話番号]054-255-8766
[営業時間]9時半~20時
[休み]無休(施設に準ずる)
[交通]JR東海道本線ほか静岡駅北口から徒歩すぐ

撮影/西﨑進也 取材/岡野孝次 提供/JR東海

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おとなの週末Web編集部
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