贅沢なお弁当と空間が味わえる地下1階
地下1階へエスカレーターで降りていくと、目の前にあるのが『海苔弁 八重八』。放送作家・プロデューサーであり、京都の料亭『下鴨茶寮』の主人でもある小山薫堂さんが監修した、ヤンマー直営のテイクアウト弁当店だ。
海苔弁は「八重」(1500円)に、「とり重」(1300円)、「さけ重」(1400円)の3種類。
羽釜で炊き上げた鳥取県日南町産の特別栽培米「コシヒカリ」は甘みが十分で、お米の一粒ひと粒がしっかりと主張してくる。香り高い愛知県三河湾産の「青混ぜ初摘み焼きのり」を合わせた、贅沢極まりない海苔弁なのだ。そのご飯の間には昆布、梅干し、明太子、高菜漬けが隠されていて、箸が止まらない。
メインのおかずは「鶏の照り焼き」または「鮭の柚子塩麹焼き」が選べ、両方がのった「八重」もある。今回いただいたのは「八重」。鮭は、麹の甘さと焼きの香ばしさの中に柚子がふわりと香り、とても上品。どちらかというと、こちらを気に入った。
添えられた惣菜は発酵の力を駆使して、素材のおいしさを底上げしている。例えば「ちくわと醤油麹の磯辺揚げ」のサクサクの衣には、これでもかというほど青海苔が入っていて、これだけで販売していただきたいくらい好き。
ほかには、ダシいっぱいのしっとり玉子焼きに甘酒の風味が溢れ出す「甘酒の玉子焼き」も美味。一つひとつ異なる食感や味付けで、ご飯とももちろんマッチしていた。
このフロアには、イベントスペースの「HANASAKA SQUARE」がある。吹き抜けになっていて気持ちの良い空間だ。テーブルと椅子が設置されているので、出来立てのお弁当をここでいただくのもいい。
いずれイベントなども行われる予定だが、現在は無料で開放されているので、ちょっとひと休みしたい時にも使える。知っておくと便利だろう。
ヤンマーは“人の可能性を信じる”“人の挑戦を後押しする”文化を大切にしている会社。「HANASAKA」とはこの精神を根底とした考え方だ。地下1階の「HANASAKA STAND」では、同社のサッカー部が母体となったセレッソ大阪の育成アカデミーに集う選手やアーティストなどがんばっている人々を応援していることがわかる展示を見られる。
この地下1階が、八重洲地下街と2023年3月10日にグランドオープンした「東京ミッドタウン八重洲」と接続している。