美食が集まる街・銀座。実はアイスの名品揃いの街でもあります。また、銀座らしく、おとなが好むどこか気品漂う味やメニューが多いのです。そこで、『おとなの週末』の“アイス紳士”ことライター池田が各店の特性の違いを知るべく、食べ…
画像ギャラリー
美食が集まる街・銀座。実はアイスの名品揃いの街でもあります。また、銀座らしく、おとなが好むどこか気品漂う味やメニューが多いのです。そこで、『おとなの週末』の“アイス紳士”ことライター池田が各店の特性の違いを知るべく、食べ歩いてきました。
クラシックなアイスクリーム 逸品揃い過ぎ〜
細身で背の高いグラスの中に輝くようなレモンソーダ。その上にはポーンとまん丸のバニラアイスクリームがのってジュワワワワ〜。うっとり。ここは銀座八丁目『資生堂パーラー』。なぜアイス紳士ことワシがここにいるかって？話は明治35年に遡る。その年、資生堂薬局内にソーダ水や当時まだ珍しかったアイスクリームの製造販売をするソーダファウンテンを併設。
それが銀座名物となったのが、レストランでアイスクリームが出されるに至る最初期の話。昔懐かし伝統のアイスクリームを巡るならやっぱし銀座なのである。資生堂パーラーの銀座本店には実は今もアイスクリーム製造のための専用室がある。牛乳、生クリーム、卵黄とマダガスカル産バニラビーンズ。う〜む、驚くほど濃厚＆ミルキー。それでいて後味さっぱりの不思議。王様じゃ！
『資生堂パーラー 銀座本店 サロン・ド・カフェ』アイスクリームソーダレモン 1150円
感動も醒めやらぬその足で『銀座ウエスト 銀座本店』へ。ここにも昔ながらのアイスクリームメニューあり。注文したのは無色透明なる「クリームソーダ」だ。そのアイスクリームは上質なミルク感をしっかり感じさせ、透明なソーダが徐々にクリームの泡に染まるのがワクワクする。添えられたシロップで好みの甘さに……ってのもオツじゃ。
『銀座ウエスト』クリームソーダ 1320円
ところで『カフェーパウリスタ』はご存知か？日本最古の喫茶店とも言われ、“サンパウロっ子”を示す店名通り、昔からブラジル産豆のコーヒーで有名だ。で、コーヒーを愛する店であればこそ選ぶべきは「アフォガード」だ。バニラアイスにエスプレッソを注ぎ入れながら食べるオサレ〜なドルチェ。アイスは濃厚でしっかり密度があり、コクあればこそエスプレッソと抜群に合う。うほほ、こりゃたまらんぞ。
『銀座カフェーパウリスタ』アフォガード 920円
次は日比谷に足を伸ばし、帝国ホテル 東京『パークサイドダイナー』に寄らねばなるまい。開業130年を超える格式高きホテルもこだわりでは譲らない。そのアイスクリームは上品かつ濃いぃコクと実になめらかな口どけ、その落としどころが絶妙過ぎ〜。で、そこへ生クリームとたっぷりのチョコレートソース、クランチでサンデーに仕立てるなんざ、もう〜、ズルい！
『帝国ホテル 東京パークサイドダイナー』チョコレートサンデー 1500円
さて最後は、あのオードリー・ヘップバーンが『ローマの休日』で頬張っていた『ジョリッティカフェ』のジェラートなのだ。界隈ではわりと新顔でもローマに登場したのはなんと1900年！これが驚くほど密度が高く、アイスクリーム感が強い。おすすめのピスタチオはその香りがびっくりするほど。今までのジェラートは一体何だったんだという濃密さじゃ。堂々女王認定しちゃうぞい！
『ジョリッティカフェ』グラスジェラートダブル 1100円
『資生堂パーラー 銀座本店 サロン・ド・カフェ』 ＠銀座
赤を基調とした大人オシャレな空間は席に着くだけで心が躍る。名物のパフェにも目を奪われるが、伝統の「アイスクリームソーダ」ももちろん人気。レモン、オレンジ、今月のおすすめ、いずれも果実そのものから作ったシロップを用い、濃厚な自家製アイスクリームが浮かぶ。「ジャマイカ風サンデー」は、ラム酒の効いたゼリーにアイスクリーム、枝付きレーズンやミントも添えられたちょっと大人なサンデーだ。
ジャマイカ風サンデー 1500円
［住所］東京都中央区銀座8-8-3 東京銀座資生堂ビル3階
［電話］03-5537-6231（予約不可）
［営業時間］11時〜21時（20時半LO）※日・祝は〜20時（19時半LO）
［休日］月（祝の場合は営業）、年末年始
［交通］地下鉄銀座線ほか銀座駅A2出口から徒歩7分
『銀座ウエスト』 ＠銀座本店
創業時から変わらないのは「原材料本来の風味を生かす」という姿勢。クリームソーダが無色透明なのも人工香料や色素をできる限り使わないゆえ。きれいなクリーム色のアイスクリームは口当たりなめらかでミルク感と卵からのおいしさを余さず凝縮。抹茶味やバナナサンデーなど他のアイスクリームメニューも◎
［住所］東京都中央区銀座7-3-6
［電話］03-3571-1554
［営業時間］9時〜22時、土・日・祝11時〜20時
［休日］無休
［交通］地下鉄銀座線ほか銀座駅C4出口から徒歩5分
『銀座カフェーパウリスタ』 ＠銀座本店
開業明治44年と日本で最古のカフェ。看板は昔からブラジル産豆（農薬不使用栽培）を使用した「森のコーヒー」だ。「アフォガード」のエスプレッソにはミルクと相性のいいコーヒー豆「サファリ」を使用。手作りのバニラアイスは黄色みがかって実にコクが豊か。エスプレッソを少しずつ注ぎ入れながらいただこう。
［住所］東京都中央区銀座8-9 長崎センタービル1階・2階
［電話］03-3572-6160
［営業時間］1階：9時〜20時、日・祝11時半〜19時、2階：12時〜19時 ※日・祝は12時半〜（フード各1時間前LO、ドリンク各30分前LO）
［休日］年末年始
［交通］地下鉄銀座線ほか銀座駅A4出口から徒歩7分
『帝国ホテル 東京パークサイドダイナー』
みゆき通りに面して窓から光が差し込む開放的なダイナー。伝統の人気メニューの食事からスイーツまで楽しめる。極上のコクとなめらかな口どけでリッチな味わいのアイスクリーム。上品できれいなミルク感があるバニラ以外にもチョコレート、ストロベリー、抹茶と揃う。その他フルーツサンデーも見逃せない。
［住所］東京都千代田区内幸町1-1-1 帝国ホテル 東京本館1階
［電話］03-3539-8046
［営業時間］7時〜22時（21時半LO）
［休日］無休
［交通］地下鉄日比谷線ほか日比谷駅A13出口から徒歩3分
『ジョリッティカフェ』 ＠有楽町店
本店はローマのスペイン階段の近く。1900年に始まった老舗ジェラート店だ。ミルクや素材の質にこだわり、完成させた手仕事によるレシピを代々受け継いでいる。その濃厚さは驚き。バラエティ豊かなフレーバーはどれもおいしいが、自慢のピスタチオやヘーゼルナッツ、ミックスベリーなどはぜひ試したい。
［住所］東京都千代田区有楽町2-7-1 マルイ有楽町3階
［電話］03-6259-1366
［営業時間］11時〜20時 ※金・土は〜21時（各1時間前LO、ジェラート各30分前LO）
［休日］施設に準ずる
［交通］JR有楽町線ほか有楽町駅中央口から徒歩1分
撮影／小島昇（資生堂パーラー、銀座ウエスト 銀座本店）、編集部（銀座カフェーパウリスタ、帝国ホテル 東京パークサイドダイナー、ジョリッティカフェ）、取材／池田一郎
※2023年3月号発売時点の情報です。
※全国での新型コロナウイルスの感染拡大等により、営業時間やメニュー等に変更が生じる可能性があるため、訪問の際は、事前に各お店に最新情報をご確認くださいますようお願いいたします。また、各自治体の情報をご参照の上、充分な感染症対策を実施し、適切なご利用をお願いいたします。
※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。
画像ギャラリー
