実は名産地! 鳥取・米子で和牛満喫の旅 ステーキ、ラーメンなど旨さに痺れる

実は名産地! 鳥取・米子で和牛満喫の旅 ステーキ、ラーメンなど旨さに痺れる

実は名産地! 鳥取・米子で和牛満喫の旅 ステーキ、ラーメンなど旨さに痺れる

鳥取県といえば冬の松葉がにや日本酒が有名ですが、実は知る人ぞ知る和牛の産地でもあります。雄大な自然の中、良質な餌と水、たっぷりの愛情をかけられてすくすく育つ鳥取和牛は、いま大注目の食材。一泊二日の旅で鳥取和牛を堪能してきました。

注目の鳥取和牛を食べに鳥取県米子市へ

城下町の面影をとどめる加茂川沿いの白壁土蔵。土蔵の石段は川から荷を運ぶためのもので、あたりには趣ある桜並木が続いている

鳥取に絶品の和牛があるという。「なぜ鳥取で和牛?」と思うかもしれないが、実は鳥取和牛には秘めたるエピソードがあったのだ。

今でこそ鳥取の和牛飼育頭数は全国シェアわずか1%以下。しかし和牛の産地としての歴史は古く、江戸時代から一大産地として知られてきた。そこから多くのブランド和牛のルーツとなった種雄牛『気高』号を生み出した。

『気高』号のDNAを受け継ぐ鳥取和牛はオレイン酸の含有量が高く、口どけの良い脂が特長で、風味豊かで香りが良い。現在でも全国の生産者からは鳥取和牛の仔牛を求める声が高いというのもうなずける。

鳥取和牛は肉質がきめ細かく、赤身にも刺しがほどよく入るので柔らか。手前はヒレ肉、奥はウチモモ

そんな和牛の里、鳥取で味わいたいのはご当地ラーメン「牛骨ラーメン」と、鳥取和牛の神髄ともいうべきステーキ。1泊2日の和牛旅に胸が膨らんでしまう。

地元の人気店で味わうラーメンとステーキ

ご当地ラーメンは多々あるが、牛骨ダシは珍しい。米子市にある『満洲味』牛骨ラーメン発祥の店。牛骨に鶏ガラを加えて仕上げたまろやかなスープがクセになる。「途中でおろしにんにくを入れるのが私の好み。少しのびて、スープを吸った麺もおいしいのよ」と笑うのは、母からの教えを忠実に守る2代目の門脇美紀子さんだ。

鳥取和牛をストレートに味わうなら断然ステーキ! 『鉄板ふくもと』は県外からのお客も多い人気店だ。鳥取和牛の中でも、店主の福本さんが好んで使うのは黒牛だという。この牛は大山の豊かな自然の中で30か月以上かけて肥育されるため、肉にしっかり味がのっているのだ。

絶妙な火入れのステーキは噛めばジュワッと旨みがあふれ出す。昼も予約できるので、夜は皆生温泉で蟹三昧、絶品の朝食を食べて、ランチは鳥取和牛という“米子ご馳走フルコース”も夢ではない。その合間に古い街並みを散策したり、酒蔵やパフェ巡りも楽しい。米子のグルメ旅は最高においしいゾ。

『満洲味』〜奥深い旨みがスープに広がる牛骨ラーメン〜

ラーメン(750円)。具はシンプルにねぎ、メンマ、チャーシュー。牛骨のスープは旨みが深く、クドくないので最後まで飲み干したくなる

先代が満州で食べたスープからヒントを得たという牛骨ラーメン。スープは牛骨から出る髄のエキスと鶏ガラを合わせている。中太のモチモチ麺がスープによく絡み、絶品。

塩味や辛口ラーメンなどメニューのバリエーションも多く、唐揚げとセットの定食1100円も人気だ。

2代目の門脇美紀子さん

■『満洲味』
[住所]鳥取県米子市西福原9-21-15
[電話番号]0859-22-9405
[営業時間]11時~18時
[休み]月曜
[席数]カウンターあり、全28席
[予約]不可
[カード]不可
[交通]日本交通バス・米原別れ下車、徒歩9分

『鉄板ふくもと』〜深い旨みと軽やかな脂 柔らかい肉質が鳥取和牛の醍醐味だ〜

和牛ステーキコース ヒレ+赤身各100g(12100円)。大山黒牛のヒレ肉。鉄板で表面を焼いてからオーブンに入れ、取り出して休ませて、を数度繰り返して仕上げる

店主の福本さんは「赤身の味が濃く、肉が柔らかい。焼いたときの香りもいい」と鳥取和牛の魅力を語る。

扱うのは和牛の中でも30ヶ月前後育てた雌のみ。特に大山町(だいせんちょう)で育てる鳥取和牛・大山黒牛にこだわっている。ステーキには奥出雲の古式醬油や黒胡椒の塩漬け、岩塩などが添えられるが、そのままでも十分においしい。

※鳥取和牛以外の和牛も使用しています
『鉄板ふくもと』の店内

■『鉄板ふくもと』
[住所]鳥取県米子市米原1454-9
[電話番号]0859-30-4964
[営業時間]18時~21時LO、金・土11時半~13時半LO、18時~21時LO
[休み]土・日・祝
[席数]カウンターあり、全20席
[予約]可
[カード]可
[交通]JR境線後藤駅から徒歩1分

『稲田本店』〜米子の豊かな自然が育む食中酒〜

「いなたひめ」など様々なお酒を揃える

創業350年の歴史を持つ米子唯一の日本酒蔵。伝統を守る一方で、農業法人の設立や、地元の食材を生かしたリキュールの製造など新しい試みにもチャレンジしている。

看板酒「稲田姫」はすっきりとやさしい飲み口が特長。酒蔵見学(要予約)の他、梅酒作りのワークショップなど地域に根差したイベントも開催。

すっきりとやさしい飲み口のお酒をお楽しみください

■『稲田商店』
[住所]鳥取県米子市夜見町325-16
[電話番号]0859-29-1108
[営業時間]9時~17時
[休み]土・日・祝
[席数]カウンターあり、全28席
[予約]要予約
[カード]可
[交通]JR山陰本線線米子駅から車で15分

『スマイルキッチンノンカフェ』〜窓の緑に癒される寛ぎのカフェ〜

大山からの挑戦状(1200円)

ナチュラルなインテリアと窓から見える緑が心地いいカフェ。

パスタやプレート、シチューなどのランチメニューが人気で、475パフェは季節替わりで登場。「大山からの挑戦状」はレアチーズや果汁感たっぷりのベリーソースを使用し、上に載るのはチーズのチュイールだ。

『スマイルキッチンノンカフェ』店内

■『スマイルキッチンノンカフェ』
[住所]鳥取県米子市米原6-1-14
[電話番号]0859-21-8700
[営業時間]11時~21時、土8時半~21時、日8時半~17時
[休み]月
[席数]全50席
[予約]可
[カード]可
[交通]日本交通バス・日ノ出町下車、徒歩9分

米子市内18の飲食店で『475パフェ』としてフォトジェニックなパフェを展開中。各店が工夫を凝らした個性的なパフェを街歩きの合間に巡ってみるのも楽しい。※詳細はSNSで確認を。

『皆生松月』〜絶品! 朝ごはんの宿〜

コースの一例

全19室というこじんまりした老舗の宿。

冬の蟹コース、夏の岩ガキや白イカなど、贅沢な食材の夕食も評判だが、なんといっても地のものをふんだんに取り入れた朝食がうれしい。目の前の海を眺めながら入る温泉も最高だ。

『皆生松月』

■『皆生松月』
[住所]鳥取県米子市皆生温泉3-4-25
[電話番号]0859-31-1100
[宿泊料金]1泊2食(2名1室)大人1名24200円~
[休み]月
[席数]全50席
[カード]可
[交通]日本交通・日の丸バス・皆生温泉観光センター下車、徒歩4分

撮影/西﨑進也 取材/岡本ジュン

この記事のライター

関連記事

大分県に移り住んだ先輩に聞く(1) 移住でウェルビーイング「移住は自分に合った場所を見つける旅」

不眠大国・日本の大人たちへ!箱根のホテルに “極上の眠り”があった 世界的トレンド「スリープツーリズム」とは何だ?

北海道で「店内に銭湯の入り口がある」ラーメン店を発見! 競走馬とグルメ旅

冬は髪を洗えない? ガチで暗い青森の秘湯「ランプの宿」で強制的“デジタルデトックス”

おすすめ記事

名古屋のコーヒーは量が多い!?コーヒー好き女優・美山加恋がモーニングでその真相を知る

肉厚!もつ煮込みがうまい 創業70年の老舗『富久晴』はスープも主役「ぜひ飲み干して」

東京、高田馬場でみつけた「究極のラーメン」ベスト3店…鶏油、スープ濃厚の「絶品の一杯」を覆面調査

禁断の2尾重ね!「うな重マウンテン」 武蔵小山『うなぎ亭 智』は 身がパリッと中はふっくら関西風

この食材の名前は? やせた土地でも育ちます

満腹でも気分は軽やか!東京産食材にこだわったヘルシービュッフェ を提供 八重洲『ホテル龍名館東京 花ごよみ東京』

最新刊

「おとなの週末」2024年12月号は11月15日発売!大特集は「町中華」

全店実食調査でお届けするグルメ情報誌「おとなの週末」。11月15日発売の12月号は「町中華」を大特集…