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「三陸磯のりそば」(580円)
「三陸磯のりそば」(580円)

受け取ってみると、そばの上には磯海苔もめかぶも、たっぷりと乗っているではないか

うれしい。

さらには、ホタテの稚貝まで、3個乗っているではないか。

うれしい。

なにか得した気分である。私の知る限り、ホタテを参画させた立ち食いそばというのは、聞いたことがない。いや普通の町そばでも、希少だろう。

ホタテがのっている
ホタテがのっている

まずツユをひと口飲むと、かなり熱い

青森の気候を考慮してなのだろうか、すっとは飲めないほどに熱く。ひと口で体が温まる。

そして主役の磯海苔がいい

香り豊かで、磯香が鼻に抜け、海苔の旨みがツユに溶け込んで、グッと味が深くなる。そばに絡めて、ずずっと手繰れば、海苔の香りが鼻に抜けて、粋な花巻そばの風情が漂う

一方のめかぶは、味や香りというよりぬめりである

ぬめっとした食感が、そばの一本一本と絡んだ、山かけ的情趣が生まれる。そんな磯海苔とめかぶの演出を感じながら、ホタテをかじる。小さいながらも甘みがあり、そばの句読点として、実によろしい。

最後のツユは、海苔の旨みとめかぶの粘りが溶け込んで、一段と味わいが膨らんでいた。

だからつい、最後の一滴まで飲み干してしまった。

取材・撮影/マッキー牧元

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マッキー牧元
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