和食とバーと沖縄の風に魂射抜かれる
『ジャパニーズフュージョン「Kanazawa」』は創作和食のレストラン。
アラカルトと9900円の『かなざわコース料理』を提供。で、申し訳ない。いただきました『かなざわコース料理』。
いただいたその日の献立構成は、箸染三種盛り、碗、御造り、台の物、焼き物、お食事、水菓子。
いや、最初の箸染で出てきた「白子の旨煮」に、初っぱなから感嘆いたしました。
白子って軽く茹でてポン酢で喰うのが王道じゃない。でも旨煮なんで、味を煮含めてるの。煮含めるっていっても、白子はあんまり熱通したり、味濃すぎたら、その持ち味が消えちゃうであろうところ、絶妙に炊いてある。あ~こういう風に仕事すると白子の新しい世界が出てくるんだなぁ~と頭下がった。
そんな料理すべてにも頭下がりましたが、もっとビックリしたことがある。「コース料理限定 ドリンク ペアリング」が4800円でありまして、料理それぞれに合わせてセレクトしてくれたお酒が出てくるわけですよ。
セレクトといってもひとつの料理に対して、何種かのお酒がラインナップされてて、自分の好みも反映できるペアリング。で、箸染に選んだのは「獺祭 スパークリング」。御造りでは「初亀」を選んで、次の台の物……料理は「黒毛和牛のしゃぶしゃぶ」だったんですが、なんとここではワインも選べるんですよ。
日本料理にワインを合わせるのは珍しくはないかもしれないけど、ペアリングのオススメにワインが出てくるとは思っていませんでしたよ。絶対に日本酒だけだと思ってた。もしくは焼酎とか。それがワイン。それもイタリアはプーリアの「ピエトラビアンカ」。
そして焼き物の「海鮮朴葉焼き」では、フランスから『エルミタージュ』が選べるという、これぞ「ジャパニーズフュージョン」!
ここで絶対に書き忘れちゃならないことがある。
『ファインダイニング 「MILANO」』も『ジャパニーズフュージョン「Kanazawa」』も、琉球ホテルのレストランはすべてサービス料を取ってないというすごい現実。
ホテルのダイニングですよ。都内のホテルなんか10%どころか15%取るところも増えてきてますよ。それがサービス料なし! こういうところにも驚き、頭下がるのであった。
■『ジャパニーズフュージョン「Kanazawa」』
[営業時間]17時半~23時(22時LO)、※2023年6月1日より18時~23時半(22時半LO)
バーもありますよ。『ファインダイニング「MILANO」』と『ジャパニーズフュージョン「Kanazawa」』に隣接しているので、食後、間髪をいれずに食後酒に移行できる『メインバー「THE Bar」』だ。
カウンターだけじゃなく、海風そよぐいいテラス席もあるのが、やはり南国。南国らしいシグネチャーカクテル。そしてシグネチャーモクテルもあるので、お酒が呑めない方も、琉球ホテルの夜の締めにぜひ行かねば。
ワタクシ、食後のカクテルとしては一番好きなゴッドファーザーをバカのひとつ覚えみたいにテラス席でオーダーしたのですか、そんなしょっちゅう呑むカクテルも、沖縄の風に吹かれ、ライトアップされたプールのあるガーデンを眺めつつ呑むゴッドファーザーはふた味違った。琉球ホテルの締めにふた味違う夜をぜひ体験してください。
■『メインバー「THE Bar」』
[営業時間]18時~23時(フード22時LO、ドリンク22時半LO)※6月1日より18時~23時半(フード22時半LO、ドリンク23時LO)