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関東大震災後も日本橋で営業を続ける

ほかにも、古地図や浮世絵、古い記録のあちこちに『神崎屋(明治以前の屋号)』、『神茂』の名前が見られ、店の歴史が日本の歴史に繋がっていると実感。話を聞くにつれ、はるかなる歴史に直に触れたような思いとなり、胸が熱くなる。当代で18代目。途方もなく長い間、こだわりを守り続ける姿勢には頭が下がる。「関東大震災で魚河岸は焼失してしまい、築地に移転。多くの水路も埋め立てられて道路になりました。昭和通りも元は水路だったんですよ」

震災後も『神茂』は日本橋で営業を続け、その後、戦時下統制による販売中止を経て再開。現在まで同じ場所で変わらぬおいしさを届けている。時は流れ、街は様変わりしたが、日本橋の地名や石碑などには、今もかつての面影が刻まれている。長年高速道路の下になっていた「日本橋」も、高速道路の地下化により空の下に戻るという。未来と歴史の混在する街・日本橋は、『神茂』のような老舗によって、守られているのだ。

『神茂(かんも)』

[住所]東京都中央区日本橋室町1-11-8
[電話]03-3241-3988
[営業時間]10時~18時、土10時~17時
[休日]日・祝
[交通]地下鉄半蔵門線ほか三越前駅A1出口から徒歩2分

撮影/西崎進也、取材/田久晶子

※2023年5月号発売時点の情報です。

※全国での新型コロナウイルスの感染拡大等により、営業時間やメニュー等に変更が生じる可能性があるため、訪問の際は、事前に各お店に最新情報をご確認くださいますようお願いいたします。また、各自治体の情報をご参照の上、充分な感染症対策を実施し、適切なご利用をお願いいたします。

※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。

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おとなの週末Web編集部
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