新横浜ラーメン博物館・あの銘店をもう一度

逆輸入ラーメンの第1弾アメリカ・ハリウッド 『IKEMEN HOLLYWOOD』が期間限定で復活【新横浜ラーメン博物館・あの銘店をもう一度】第16弾

JOHNNY DIP(ジョニーディップ)は、IKEMEN HOLLYWOODの代表的メニュー

新横浜ラーメン博物館(横浜市)は、30周年を迎える2024年へ向けた取り組みとして、過去に出店した約40店舗が2年間かけて3週間のリレー形式で出店するプロジェクト「あの銘店をもう一度」を2022年7月1日から始めています…

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新横浜ラーメン博物館(横浜市)は、30周年を迎える2024年へ向けた取り組みとして、過去に出店した約40店舗が2年間かけて3週間のリレー形式で出店するプロジェクト「あの銘店をもう一度」を2022年7月1日から始めています。このプロジェクトにあわせ、店舗を紹介する記事の連載も同時に進行中。新横浜ラーメン博物館の協力を得て、「おとなの週末Web」でも掲載します。

第16弾は、アメリカ・ハリウッド 「IKEMEN HOLLYWOOD」です。

約10年ぶりにラー博に登場

第16弾は、逆輸入ラーメンの第1弾となったアメリカ・ハリウッドの「IKEMEN HOLLYWOOD」さんの登場です!

【あの銘店をもう一度・第16弾・「IKEMEN HOLLYWOOD」】
出店期間:2023年5月16日(火)~2023年6月5日(月)
出店場所:横浜市港北区新横浜2-14-21 
     新横浜ラーメン博物館地下1階
     ※第14弾「マメさん」の場所
営業時間:新横浜ラーメン博物館の営業に準じる。

・過去のラー博出店期間
2013年4月24日~2014年6月1日

岩岡洋志・新横浜ラーメン博物館館長のコメント「しっかりとした日本のラーメンの基礎と技術があり、そこにエンターテインメントな場所HOLLYWOODのエッセンスが加わっていた」

海外でラーメン店が増え始めていたため、2010年頃から調査を開始しました。私たちは、明太子パスタのように、その国の食文化が融合した日本にはない味を探していました。実際、調査を始めると”本場の味を海外で”という考えにより日本のオーセンティックなラーメンを出すお店がほとんどでした。

そんな中、既成概念にとらわれないラーメンを提供していたお店に出会いました。そのお店がIKEMEN HOLLYWOODでした。HOLLYWOODというエンターテインメントな場所で、コンセプト・内装・制服・味・提供方法に至るまで全て斬新でした。ベースにはしっかりとした日本のラーメンの基礎と技術があり、そこにHOLLYWOODのエッセンスが加わっていました。

当時海外ではラーメンを作る環境が整っておらず、その環境の中で知恵と工夫により誕生した味と志を紹介したいと思ったのが、この逆輸入ラーメンのコンセプトです。どんな味なのかは皆様の舌でお確かめください。

2010年から本格的に海外のラーメン事情を調査

今でこそラーメンは日本食の代表として世界を席巻しておりますが、その広がりを見せ始めたのが2008年頃。ちょうど一風堂さんがニューヨークに出店を果たしたタイミングからアジアのみならず欧米にも広がり始めました。

IPPUDO NY 1号店の行列

そこで当館では2010年から本格的に海外のラーメン事情の調査をスタート。

当初は日本から海外への進出が大半ではありましたが、日本にお店がなく、海外で誕生したお店も少しずつ増え始めておりました。

大別すると以下のようなパターンに分かれます。

【海外におけるラーメン店のパターン】
1、日本に店があるラーメン店の海外進出
2、日本に店がなく、 現地日本人が始めたラーメン店
3、日本に店がなく、 現地外国人が始めたラーメン店
【提供ラーメンのスタイル】
4、日本のラーメンスタイルを踏襲した味
5、日本のラーメンをベースに現地の気候・風土・食文化を取り入れた味

私たちは日本にお店がなく、現地の日本人又は外国人が始めたお店(上記の2と3)で、日本のラーメンをベースに現地の気候・風土・食文化を取り入れた味(同5)のラーメン店を探し求めました。

そして、せっかく海外のラーメンを調査するのであれば、日本では目にすることの出来ない海外のラーメン事情をお伝えしたいという想いのもと、YouTubeにて「世界ラーメン紀行」と題して番組を配信することとなりました。

「逆輸入ラーメン」のコンセプト

調査をしている中、気づいた点がありました。それは、海外は日本とは違い、ラーメンを作る環境が整っていない点。今は流通が変わってきて環境は進化しているとは思いますが、当時は整っていませんでした。

例えば麺ですが、地域によっては製麺屋さんもないため、自家製麺をするのですが、かん水が手に入らない、パン用の小麦しか手に入らない、製麺機を日本から空輸して故障した場合、修理してくれる業者さんがいない、といった感じです。

また、豚骨や鶏ガラも日本のようにきれいに加工されておらず、とんこつラーメンでよく使用する豚頭等は、毛がついたままの状態です。

そんな限られた環境の中、知恵と工夫により日本では生み出せないラーメンが誕生しており、私たちはその味と志を紹介したいと思いました。

それが「逆輸入ラーメン」のコンセプトです。

2013年時点で世界17ヶ国26都市を訪れ、アメリカ・ハリウッドにあった「IKEMEN HOLLYWOOD」(現在は閉店)を”逆輸入ラーメン”シリーズの第1弾として紹介することとなりました。

IKEMEN HOLLYWOOD誕生秘話

「IKEMEN HOLLYWOOD」は2011年8月、ロサンゼルス市ハリウッド地区のブレア通りにオープン。エンターテインメント界で活躍した人たちの名前が刻まれた星型プレートが埋め込まれている「ウォーク・オブ・フェイム」から歩いて3分ほどの場所に位置します。

IKEMEN HOLLYWOOD外観(2011年撮影)

オーナーのMAX KAWABATAさんは1990年代、アメリカで食べた日本食のクオリティにショックを受け「本物の日本料理を世界に広める」という想いを胸に渡米。

オーナーのMAX KAWABATAさん

NAKAMURAさんは若きカリスマラーメン店主と言われた中村屋店主の中村栄利さんで、日本での華やかな功績を捨て、2009年「日本のラーメン文化を世界に広める」という大志を胸に渡米しました。

NAKAMURAこと中村栄利さん

そんな志を持った2人が2011年、HOLLYWOODで運命的な出会いを果たし、IKEMEN HOLLYWOODが誕生しました。

2011年、オープン前に撮影した集合写真

ラーメンのスタイルは「アメリカ×日本のフュージョン」

IKEMENのコンセプトは「HOLLYWOOD発」。エンターテインメントの町だからこそ、メニューからネーミング、内装、制服まで、全てにおいて「尖ったエンターテインメント」を追求。

尖ったエンターテイメントを追求した制服

ラーメンのスタイルは、自由の国アメリカを象徴する無国籍なテイストに日本の食文化を融合させたアメリカンジャパニーズフュージョン。

尖ったエンターテイメントを追求したPOPと店内

そしてこのお店が現地アメリカ人に支持されている理由の一つがUMAMI成分を持つ「鰹節」です。

アメリカで大企業でも成しえなかった本枯れ鰹節の正規輸入に成功し、特注の鰹節削り器を使い、お客さんの目の前で削りたての鰹節をつけ麺、ラーメンに投入するパフォーマンスを実現。これまで煮干しや焼干しなどはアメリカ人から「魚臭い」と敬遠されがちでしたが、削りたての鰹節は「これぞまさにUMAMI」とアメリカ人の間でもブームとなりつつありました。

特注の鰹節削り器を使い、削りたての鰹節を提供

ハリウッドらしいメニュー

IKEMENはアメリカ初のつけ麺(DIP RAMEN)をメインとしたお店で、日本のつけ麺、ラーメンとも一線を画した味わいです。またハリウッドという土地柄からメニュー名もエンターテインメント性たっぷりです。

JOHNNY DIP(ジョニーディップ)

JOHNNY DIP(ジョニーディップ)は、IKEMEN HOLLYWOODのシグニチャーメニューで、つけダレはとんこつをベースに、バジル、松の実、オリーブオイル、ニンニク、2種のチーズを使用したオリジナルつけダレ。「香り」と「旨味」を最大限に活かしたつけ麺です。

IKEMEN DIP(イケメンディップ)

IKEMEN DIPは、とんこつをベースのつけダレに、削りたての「枕崎産鰹節」をふんだんにトッピング。削りたてですので香り、旨味が違います。

GHOST BUSTER DIP(ゴーストバスターディップ)

GHOST BUSTER DIPは、とんこつベースのスープに生クリーム、トリュフオイル、ソテーしたマッシュルームを加えたもの。仕上げに客席でマシュマロをバーナーで炙り甘みと香りをプラスします。

現在、IKEMEN HOLLYWOODは閉店し、幻のお店となりましたが、今回あの銘店をもう一度の企画により、3週間限定で復活します。

オーナーのMAX KAWABATAさんを中心に、本店・ラー博店で活躍したJimmie Heavenさんも駆けつけてくれる予定です。

Jimmie Heavenさん(2013年撮影)

『新横浜ラーメン博物館』の情報

住所:横浜市港北区新横浜2-14-21
交通:JR東海道新幹線・JR横浜線の新横浜駅から徒歩5分、横浜市営地下鉄の新横浜駅8番出口から徒歩1分
営業時間:平日11時~21時、土日祝10時半~21時
休館日:年末年始(12月31日、1月1日)
入場料:当日入場券大人380円、小・中・高校生・シニア(60歳以上)100円、小学生未満は無料
※障害者手帳をお持ちの方と、同数の付き添いの方は無料
入場フリーパス「6ヶ月パス」500円、「年間パス」800円

※協力:新横浜ラーメン博物館
https://www.raumen.co.jp/

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