「逆輸入ラーメン」のコンセプト
調査をしている中、気づいた点がありました。それは、海外は日本とは違い、ラーメンを作る環境が整っていない点。今は流通が変わってきて環境は進化しているとは思いますが、当時は整っていませんでした。
例えば麺ですが、地域によっては製麺屋さんもないため、自家製麺をするのですが、かん水が手に入らない、パン用の小麦しか手に入らない、製麺機を日本から空輸して故障した場合、修理してくれる業者さんがいない、といった感じです。
また、豚骨や鶏ガラも日本のようにきれいに加工されておらず、とんこつラーメンでよく使用する豚頭等は、毛がついたままの状態です。
そんな限られた環境の中、知恵と工夫により日本では生み出せないラーメンが誕生しており、私たちはその味と志を紹介したいと思いました。
それが「逆輸入ラーメン」のコンセプトです。
2013年時点で世界17ヶ国26都市を訪れ、アメリカ・ハリウッドにあった「IKEMEN HOLLYWOOD」(現在は閉店)を”逆輸入ラーメン”シリーズの第1弾として紹介することとなりました。
IKEMEN HOLLYWOOD誕生秘話
「IKEMEN HOLLYWOOD」は2011年8月、ロサンゼルス市ハリウッド地区のブレア通りにオープン。エンターテインメント界で活躍した人たちの名前が刻まれた星型プレートが埋め込まれている「ウォーク・オブ・フェイム」から歩いて3分ほどの場所に位置します。
オーナーのMAX KAWABATAさんは1990年代、アメリカで食べた日本食のクオリティにショックを受け「本物の日本料理を世界に広める」という想いを胸に渡米。
NAKAMURAさんは若きカリスマラーメン店主と言われた中村屋店主の中村栄利さんで、日本での華やかな功績を捨て、2009年「日本のラーメン文化を世界に広める」という大志を胸に渡米しました。
そんな志を持った2人が2011年、HOLLYWOODで運命的な出会いを果たし、IKEMEN HOLLYWOODが誕生しました。