「銭湯お遍路」に必要なもの、注意点
湯+酒+人情という、次の休日から試せそうな「銭湯お遍路」だが、その準備や注意点はないのだろうか?
「僕はこれです」と黒瀬さんが見せてくれたのは大きく“湯”と書かれたトートバック。その中にはシャンプー、髭剃り、背中を洗うための亀の子タワシ、やや厚手のタオルが5枚入っているのだそう。
「タオルにはお気に入りのスタメンがあって、1軒だけの時は何でもいいのですが、お遍路の時はそのスタメンを持っていくようにしてます」。
そして「まずはかけ湯。そして髭を剃ります。3軒目でも剃ります。それは綺麗にしてから湯船に浸かりますよというサイン。みんなが入るものですから、衛生面をかなり気にする人もいらっしゃいますからね。
そして、タワシで背中を、タオルで体を洗います。こちらも毎回洗います。また銭湯によってシャンプーと石鹸を用意してくれていますが、僕はマイ石鹸を持っていきます。ビオレが好きなんですよ(笑)」。
体を綺麗にしたら浴槽に浸かるわけだが、ここにも黒瀬さんの流儀がある。
「そんな大したものではないですが、浴槽に12~15分くらい浸かって、あれば水風呂に2分。それを3~5セットというのが僕のパターン。水風呂は最初冷たいのですが、そのうち体に薄い膜が張ったような感じになって冷たさが気にならなくなるんですよ。その瞬間がまたいいんです」。
気をつけているのは、シャワーを浴びるとき、跳ねた水が他のお客さんにかからないようにすること。そして湯をぬるくしないことだそう。前者はトラブルの原因になることが多く、後者はマナーとしてだそう。
銭湯は42度と決められているそうで、やや熱めのその温度に慣れている常連さんはぬるいお湯を嫌うのだそうだ。「大きくはそのふたつですが、銭湯のポスターに書かれている注意事項は守ってほしいですね」。
そして最後に「銭湯グッズの購入です(笑)」。タオルの時もあれば、キーホルダーといったグッズの時も。「スタンプをもらうだけじゃなくて、何か記念になるものも欲しいじゃないですか(笑)」(ちなみに、黒瀬さんのこれまでの戦利品は『二鷹』に飾られています)
ルールを守りつつ、何分浸かるか、何度浸かるかは各自の体調などに合わせて判断してほしいが、その銭湯の個性を味わうならゆったり、のんびりが良さそうだ。そんなこんなで朝から晩までのお湯三昧。そりゃあ体も心も癒されるよなぁ。