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「目指せ、理想の大人」をメインテーマに掲げて始まった、「ティモンディ前田裕太の“おとな”入門」。自身の経験や見聞きしたエピソードから思考を広げてきた「コラム形式」から、次のステップへと進みます!
その内容は、「お悩み相談」です。これまで約1年半のコラム連載を通して、食・あそび・勉強・旅…と、様々なテーマで「(理想の)大人とは?」について考え、目指してきた (そしてこれからも目指していく)前田さん。その経験を生かした視点で、皆さんから寄せられたお悩み相談に答えていきますよ◎
第2回の今回は、職場の人間関係にまつわるお悩みです。

[今回のお悩み]

「年上の同期との関わり方に悩む…年齢にしばられずに人間関係を築くには?

いつも前田さんの連載を楽しみに拝読しております。

私は今年の4月から新入職員として、勤め始めました。
入職から1ヶ月が経とうとしていますが、唯一同じ部署に配属になった同期が、年齢は2つ年上であり、その相手との関係性に悩んでいます。

ご飯でも行こうね!などと、相手からは気さくに話しかけてもらえているにも関わらず、どこか気が引けている自分がいて、なんだか申し訳なく感じてしまいます。

そんな、年齢に縛られて不安になっている自分にアドバイスをいただければ嬉しいです。

(大阪府・20代・女性・医療従事者)

明確なルールはないのが上下関係 自分だったらどうされたいか考えよう

学生時代はある程度年齢に沿って学年というカテゴリーを分けられて歳上は尊敬しろと教育を受けてきたのに、いざ社会に出ると年齢で括れない関係が多くあるのは厄介ですよね。

日本の侘び寂び精神を大切にするならば、礼節に重きを置くのは結構なことなのだけれど、社会に出た後の上下関係をどうしたらいいのか教えてもらいたいものだ。

誰か教えてもらった人いる?

社会に出た後の人生の方が長いのに、諸々のことを教育してもらえないまま私達は社会人という立派な大人でいなければいけない肩書きがくっついてくる。

不親切な世の中だこと。

今回の相談者は同期に年上の人がいる場合だけれど、これが働いていけば年上の部下ができることもあるし、年下の上司がつくことだってある。

学校という教育機関が社会に出る前の訓練という側面を持つのだとしたら、その手の人間関係をどうするのが定石であるのか、社会に出る前に教えてくれたっていいのにね。

尊敬語とか謙譲語を教えるのなら、その対象がどこからどこまでの人間で年上の同期はそれに当てはまるのか、国語でついでに言ってくれれば楽だったのに。

あと、納税ね。

納税の義務が日本国民には課されている、というのは学生の頃に公民で教えてもらうのに、肝心な支払い方は何も教えてもらえない。

結果、確定申告の度にヒーヒー言う人間達が頭を抱えているのをよく見かける。義務だけど詳しいことは自分で調べてね、って無責任だ。

大切なことは特に教えてもらえないまま社会に放り出されるのって、しんどいですよね。

私の高校時代の頃は自分のことを”自分”と言わなければ先輩から愛の鞭をいただくことになる謎の教育を受けていて、返事は間をおかず直ぐに”はい”か”いいえ”で答えなければ、また愛の指導を全身に受けることになっていた。
当時の話だけれどね。

言葉使いひとつで人格否定に近い指導を受ける環境で青春時代を過ごし、バチバチに縦関係を躾けられた私に課せられた年上に対してのルールは枚挙にいとまが無い。

生きづらい青春時代だったなあ。

そんな教育を受けた人間が、大学の門をくぐったとて年上の人たちと友好的な関係を築ける訳もないよね。大学に入った後、年上の人との距離感を掴むのに非常に苦労することになった。

そんな野球部で縦関係を厳しく教えられていた私は、お笑い芸人も生まれは同じ年なのに先輩や後輩がいてややこしいから困ってるんですよ。だから、相談者の気持ちはよく分かります。

霜降り明星さんは年齢が同じなのに結構な先輩だし、逆に同期に年下も結構いるし。

東京ホテイソンなんて同じ事務所の同じ年、同じ日に所属した同期だけれど、二人とも年下だし。

年下でも先輩がいるし、距離感がおかしくなる。

事務所歴でいうと後輩だけれど芸歴が先輩の人もいるけれど、その場合は芸歴が優先されるんですよ。

芸人の場合は年齢よりも何よりも芸歴が優先されるから、ルールがしっかりしている分まだ楽なんですけどね。会社の場合は、曖昧な部分が多いから難しいですね。

けど、思うんです。

自分が年上で同期が年下だった時、年齢という観点だけで距離を置かれるって寂しい気がするんですよ。

これから苦楽を共にしたり酸いも甘いも同じようなタイミングで経験していく同期なんて本当に貴重な訳ですよ。そんな相手から、一年早く生まれたからって、壁を作られているのは正直、悲しい。

いわゆる逆の立場になって物を考えるってやつですね。

逆であれば自分も年下の同期から年齢のリスペクトを持ってほしい、という考えが相談者にあるのであれば、しっかりと年上として接したらいいと思いますが、私はなるべく年齢の差を気にしないように努力をして接してあげた方が喜ばれるような気がしますね。

腹の中から出てきたのが早かった遅かったで生き物としての優劣なんて決まらないんですよ。

結局、何かを共有できる人なんて多ければ多い方が人生は豊かになるし、苦しいことだって乗り越えやすくなる。せっかく心の荷物を分け持てる人がいるのであれば、自分のためにも年齢は気にしない努力をしてみたらいいと思います。

まずは、この会社では同い年の人間だ、と自分に言い聞かせて、同い年の人と同じような接し方をするように努めてみるのが良いかもしれません。

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担当編集者からのひとこと...
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ティモンディ前田裕太
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