夏のBBQリスク回避5つのポイント 注意点を知ってアウトドアを楽しもう! 

猛暑が連日続いています。暑さが年々増していますが、昔も今も夏が楽しい季節であるのは変わらないですよね。夏の遊びといえば、海水浴や花火、ビアガーデンなどを思い浮かべますが、炎天下に、皆でワイワイと楽しむバーベキュー(BBQ…

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猛暑が連日続いています。暑さが年々増していますが、昔も今も夏が楽しい季節であるのは変わらないですよね。夏の遊びといえば、海水浴や花火、ビアガーデンなどを思い浮かべますが、炎天下に、皆でワイワイと楽しむバーベキュー(BBQ)もアウトドアブームに伴ってさらに人気が増しています。気軽に楽しめるBBQですが、気をつけておかないと重大なトラブルや事故になることも。そこで今回はBBQでの危険回避術を5つに絞って解説してゆきます。

アウトドアブームに伴いさらに人気が増すバーベキュー 楽しむには事前の準備も大切

絶対にやってはいけない「着火剤」の継ぎ足し

BBQで炭起こしをする場合、主に着火剤を使うことが多いのではないでしょうか。最近では、アウトドアショップだけではなく「100均」にも置かれており、簡単に手に入るようになったため、以前のようにマッチの火を新聞紙に着けるような光景も減っています。

着火剤は大きく分けて、固形タイプとジェルタイプに分かれ、前者は小分けにして使うモノ、後者は炭や薪の上に塗り、そこに火を着けるタイプとなっています。

どちらのタイプにも着火剤に火を着け、強い燃焼を起こすことによって炭や薪を燃やし、確実に着火させる使い方が一般的ですが、炭の燃焼が悪く、消えそうな場合どうすれば良いでしょうか?

こういう場合、実は空気が取り込まれていない場合がほとんど。そのため、炭に向かってうちわや火吹き棒などを用いて空気を送り込んでみてください。これにより暖められた空気が上昇気流を作り、炭に着火しやすくなるはずです。

着火しずらいときは、炭に向かってうちわや火吹き棒などで空気を送り込みます

絶対やってはいけないのは、着火剤の継ぎ足し。炭に火が着いていないよう見えても、実際には火力が弱いだけや日の光で見にくいだけのことがほとんどです。そんな中、万が一着火剤を継ぎ足してしまうと、着火剤に含まれているメチルアルコールで引火したり、爆発する恐れがあります。

特にジェルタイプの着火剤は、そのまま容器を伝わって腕に火が伝わる危険性があります。継ぎ足しは決して行わないようお願いします。

炭の火消し

BBQが終わった後の炭処理はどうしていますか?パッと見では炭の火が生きているかわからないため、そのまま持てば火傷しますし、草木に捨てた場合は火事になる恐れもあるため、使い終わった炭は慎重に処理する必要があります。

主にふたつの火消し法があります。ぜひ覚えていただき、完全に火を消してから処分してください。

炭の火消しは目視に頼らず、”火消し法”を理解してから始めましょう 

(1)水につけて火を消す
バケツに水を張り、トングで持った炭を入れて20分ほど放置すればOK。すぐに取り出すとまだ火が残っている恐れがあるため、BBQの片付けの際には余裕を持って早めに済ませておきましょう。

なおプラスチック製のバケツの場合、炭の熱により変形、破損の恐れがあるため、金属製のバケツを使用してください。

(2)火消し壺に入れる
完全密封される市販の火消し壺に炭を入れておくと、酸素の供給が遮断されるため、自然と鎮火することができます。

おおよそ5〜10分で完全に鎮火しますが、表面温度は熱いので持つ場合はトングなどを使うようにしてください。炭の量にもよりますが、30〜60分ほど火消し壺の中に入れておくと完全に鎮火し、表面温度も下がると言われています。

火消し壺はそのまま炭の入れ物にもなりますし、湿気を遮断してくれるため、BBQ用にぜひひとつは持っておきたいところです。ホームセンターなどでも安く売っているので、持っていない方はぜひ用意をしておくと良いでしょう。

なお、BBQ後しばらく放置しておくというやり方もありますが、見た目では火が消えたかわかりにくいですし、炭によっては長時間に渡り着火している場合もあるため推奨できません。ぜひ(1)か(2)の火消しを行い、完全に火を消し去ってから処分してください。

真夏の食中毒対策

BBQの醍醐味といったら、もちろんご飯。しかし、真夏のBBQには食中毒というリスクもつきまといます。特に、温度や湿度が高くなる梅雨時期は、食材に食中毒の菌が繁殖し、急増し始めるために注意が必要です。以下、真夏の食中毒対策について解説。ぜひ実践してみてください。

(1)調理の際にはこまめな手洗いと消毒をする
指に食中毒の原因となる菌が付着している場合もあるため、食材を触る際には必ず手洗い、もしくはアルコール消毒を行うようにしてください。

(2)ものが腐りやすい夏のBBQには、クーラーボックスは欠かせません。自宅から運ぶ際にも、氷や保冷剤をクーラーボックスに入れて10度以下に冷やしてから、冷蔵庫の食材を移しておくと良いでしょう。

(3)肉、魚、野菜は別々の入れ物に入れて、それぞれが接触しないよう、ジップロックなどの袋に入れ分けておいてください。

肉、魚、野菜など、食材はジップロックなどの袋で分けて接触しないように注意

(4)意外に多いのが、ナマモノと焼いたものを掴むトングを兼用しているパターン。ナマモノを掴むものはそれだけに使い、焼いたものやその他の食材をつかまないよう使い分けしましょう。

(5)食材は完全に火を通してください。牛肉などは完全に焼かないで食べる人もいますが、この時期のBBQでは火を完全に通してから食べましょう。

害虫対策、虫そのものを空間から除去

夏は虫が最も活発になるシーズン。自然の中にあるBBQ場の場合、蚊だけでなく、アブやダニなどの恐ろしい害虫に襲われる場合もあります。気持ちよくBBQをするためにも、BBQ場に着いたらすぐに害虫対策を行うことをオススメします。

BBQ場に着いたらすぐに害虫対策を 蚊取り線香や肌にスプレーするものだけでなく、煙で害虫を撒くものや、草木にワンプッシュして害虫を寄せ付けない製品など様々です

以前は虫除けといったら、蚊取り線香か肌に直接スプレーする虫除けが主流でしたが、最近では煙で害虫を撒く蚊取り線香の強力版だけでなく、BBQ周りの草木にワンプッシュするだけで不快害虫を寄せ付けない製品などもでてきました。これらを使えば、いちいち体にスプレーすることなく、強力な煙やワンプッシュで虫そのものを空間から除去してくれます。

この時期のBBQには絶対必要ですので、大ごとにならないためにも事前に用意しておくことが大切です。

炎天下の水分補給

炎天下の中のBBQでは、思っている以上に体内から水分を喪失しています。脱水症状や熱中症にならないためにも、こまめな水分補給は必要です。水やお茶、スポーツ飲料などを普段飲む量の倍近くは準備しておき、いつでも飲める状態にしておきましょう。

脱水症状や熱中症予防にこまめな水分補給 普段飲んでいる量の倍近くは準備が必要

ただし、暑いからといってビールなどのアルコール飲料の大量摂取は水分補給とはならないため、飲みすぎないよう注意が必要です。

気軽に行えるBBQでは、事前にリスク回避のための準備をすることによって、さまざまなトラブルから身を守ることができるはずです。

特にこの時期のBBQには、食中毒や熱中症になるなど、場合によっては命に関わるようなリスクもはらんでいるため、細心の注意を払いながらお楽しみください。

文/中山圭

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