美味しいなしの見分け方 軸が太くてふっくらとしたもの、果皮に色ムラがなくハリがあり、持ったときにずっしりとした重みがあるものを。赤なしは適度な赤みがあるもの、青なしは少し黄色っぽくなったものが甘味が強い傾向があります。特…
画像ギャラリー旬の食材は食べて美味しいだけではなく、栄養もたっぷり。本コーナーでは魚や野菜、果物など旬食材の魅力をご紹介します。
さて、今回のテーマとなる食材は?
文/おと週Web編集部、画像/写真AC
■クイズの答えは……
正解:なし
難易度:★★★☆☆
旬の時期が長~いことが特徴です
8月に入るとスーパーのフルーツコーナーには、なしが陳列されるようになり、徐々に売り場面積が拡大していきます。なしの旬は8月頃から本格的にスタートし、10月上旬ぐらいまで続きます。なしは秋の味覚というイメージが強いのですが、実は、品種によっては夏が収穫の最盛期を迎えるものもあります。
たとえば、なしの一大産地である千葉県の主力品種である「幸水」の旬は8月。幸水はみずみずしく甘味が強く、シャキシャキとして食感が特徴の品種です。
9月に入ると幸水に加えて「豊水」という品種が多く出回るようになります。その後もさまざまな品種が次々と収穫の最盛期を迎え、それが10月頃まで続くことになります。
なかには、11月頃に旬を迎える品種もあるなど、なしは旬の時期が多様な果物です。
なしは「赤なし」と「青なし」に大別され、赤なしは果皮が黄褐色、青なしは果皮が黄緑色であることが特徴です。
ちなみに、ここまで説明した品種は正確には「和(日本)なし」で、ほかに「洋(西洋)なし」があります。大きな特徴は形、食味と食感です。
和なしが球形なのに対し、洋梨はひょうたん形をしています。また、和なしは甘酸っぱくシャキシャキとした食感、洋なしは濃厚な甘さとねっとりとした食感です。日本でよく知られている洋なしは「ラ・フランス」という品種ですが、ほかにもたくさんの品種が栽培され、流通しています。
なしにはプロテアーゼという肉のたんぱく質を分解する酵素が含まれているため、すりおろして15~20分ほど肉を漬け込むと、硬い肉でも柔らかになり、美味しくいただけます。
美味しいなしの見分け方
軸が太くてふっくらとしたもの、果皮に色ムラがなくハリがあり、持ったときにずっしりとした重みがあるものを。赤なしは適度な赤みがあるもの、青なしは少し黄色っぽくなったものが甘味が強い傾向があります。特に、お尻がふっくらしているものは甘味が強めです。
また、果皮のザラザラ感が少なく、ツルツルになっていたら食べ頃です。
なしの注目栄養素
約90%が水分と、栄養価が低そうですが、むくみの予防・改善、とりすぎたナトリウムを排出するカリウムがたっぷり含まれています。
もっとも注目したいのは、和なしに多く含まれている、アルブチン、クロロゲン酸という強い抗酸化力をもつポリフェノールです。
アルブチンは、メラニンの生成を促進してシミを作る原因となるチロシナーゼという酵素の働きを抑制する働きをもつ、美白効果が高い成分です。
クロロゲン酸は、中性脂肪が蓄積することにより発生する脂肪肝を予防したり、糖尿病の予防効果が期待されている成分です。
なしは、美容によいだけではなく、生活習慣病の予防にも貢献してくれる優秀な健康食材なのです。
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