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王道のハンバーグ

もうしょうがないですね。

『ムーンアイズ』まで戻り、併設されてる『ムーンカフェ』に入りました。さすがにここはアメリカな風、バリバリ。ロコモコやタコスなんてメニューもあったけど、ここは王道でハンバーグと行くべきでしょう。

ムーンカフェ

それだけでもまたバリエーション豊かでしたが、ビッグサイズの奴はとても食べられるとは思えないし、そもそもどうやって齧(かじ)りつけばいいのかも分からない。またまた王道に、プレーン・ムーン・バーガー(1342円)を注文しました。また、こういうお店はお冷は出て来ないのかなと思い、アイスティー(Sサイズ495円)もお願いした。

プレーン・ムーン・バーガーとアイスティー

そしたら、いい匂いが漂い始める。注文を受けてから、ハンバーグと、バンズも焼き始めるスタイルなんですね。おおぅ、本格的ぃ! 味付けはお好みらしく、ケチャップやマヨネーズ、マスタードなんかと一緒に供される。

ところが齧りついてから気づいたんだけど、ハンバーグには事前の味付け、一切してないんですね。だったらケチャップ、もうちょっと掛けておけばよかったなぁ。でも今更もう一度、バンズ開いて掛け直すのも何だか、なぁ……。

おまけに奥のお客さんが、「あ、お冷お願いします」だって。お願いすればもらえたんじゃん!? 途端にアイスティーの495円が勿体なく思えて来てしまう(涙)

そしてご覧の通り、付け合わせのフライドポテトが、多い多い。少食の私には多過ぎる。何とか食べ終わったけど、すっかり腹一杯になってしまいましたよ。プレーンにしといて、よかったぁーー。

アメリカンにこだわり過ぎた

店を出て本牧埠頭の方、海側へ向けて歩いてみた。そしたら港湾関係者や、物流関係者らが詰め掛けるのだろう、ラーメン店や大衆食堂などが建物の1階にずらりと並ぶ一画を発見。せっかくだからこういうところで食べてみるというのも一興だった、なぁ。

ムーンアイズ エリア- 1

今回はちょっと、アメリカンにこだわり過ぎたみたい。そもそも米軍施設が払い下げられたのが1982年というから、もう40年も前のこと。そんだけあれば、すっかり和風に埋め尽くされてるのも、当然と言えば当然ですよねぇ。

旅に出る時はあまり先入観に囚われない方がいい、という原則を改めて思い知りました。

帰りは別の路線バスに乗ったけど、こちらも客が満杯でした。やっぱり地元の人にとって重要な生活の足なんですね。

西村健
にしむら・けん。1965年、福岡県福岡市生まれ。6歳から同県大牟田市で育つ。東京大学工学部卒。労働省(現・厚生労働省)に勤務後、フリーライターに。96年に『ビンゴ』で作家デビュー。2021年で作家生活25周年を迎えた。05年『劫火』、10年『残火』で日本冒険小説協会大賞。11年、地元の炭鉱の町・大牟田を舞台にした『地の底のヤマ』で日本冒険小説協会大賞を受賞し、12年には同作で吉川英治文学新人賞。14年には『ヤマの疾風』で大藪春彦賞に輝いた。他の著書に『光陰の刃』『バスを待つ男』『バスへ誘う男』『目撃』、雑誌記者として奔走した自身の経験が生んだ渾身の力作長編『激震』(講談社)など。2023年1月下旬、人気シリーズ最新作『バスに集う人々』(実業之日本社)を刊行。

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