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肌、髪の毛、臭い……。歳を重ねると、身体のいろんなマイナス要因が気になってきます。今や美容は、女性だけの関心事ではなく、壮年を過ぎた50代以降の中高年男性の間でも意識する人が増えてきているようです。「おとなの週末Web」では、そんな世代を対象にした“美容企画”を連載します。第4回のテーマは「肌」。男性のスキンケアの重要性について考えます。

マスク社会が教えてくれたスキンケアの必要性

2023年の猛暑を省みると、マスク生活が収まって本当に助かった。きっと今夏もマスク生活を続けていたら、各地で熱中症の被害に遭う人が続出していたことだろう。

Bartek@Adobe Stock

長らく続いたマスク生活は、男女を問わず肌に関するトラブルが急増した期間でもあった。これを読んでいる人の中にも、マスクを長時間つけていると肌が赤くなったり口の周りに炎症ができたりしたという経験があるのではないだろうか。

マスクを着けていると一見肌は保湿されているように思えるが、実は普段よりも乾燥リスクに晒されているのだ。なぜかというと、マスクの内側の水分が蒸発する時に、肌の表面にある「角質層」に含まれている水分まで一緒に奪い取ってしまうことによる。また、高温多湿なマスク内でふやけた肌のバリア機能が低下してしまうことも肌が荒れることの原因。

そしてこれは、マスクをつけなくなった現在でも気をつけたいこと。日差しに含まれる紫外線は肌のバリア機能を低下させ、肌を乾燥させることに。また、肌に付着した汗が蒸発する際に、肌の潤いを奪ってしまう。さらに、汗に含まれる塩分やアンモニアなどの成分が肌にダメージを与えてしまうのだ。

肌トラブルを放っておくと……

肌に蓄積されたダメージを放っておくとどうなるのか。カサカサと乾燥した状態の肌は、肌のバリア機能が低下した状態にあり、少しの刺激でもダメージを受けやすくなっている。炎症や湿疹を起こした結果、以下のような皮膚疾患に発展する恐れまであるのだ。

koti@Adobe Stock

【アトピー性皮膚炎】
痒みを伴う湿疹が発生する皮膚の病気。発症の要因は、肌のバリア機能低下のほかに食生活の乱れやストレスなども関係している。

【乾皮症(皮脂欠乏症)】
肌表面の皮脂が不足し、肌の内部にある水分が蒸発することで発症。症状の出始めは皮膚がカサカサする程度だが、次第に痒みを伴うようになり、鱗状になって皮膚が剥がれ落ちるようになる。

食事の度に痛みが……大人ニキビの恐怖

そのほかの疾患にニキビもある。口周りのニキビは大人ニキビのできる代表的な場所で、男性の場合はカミソリの刺激によって引き起こされることが多い。そのほか、自律神経の乱れによって胃液のバランスが崩れると、胃液の過剰分泌が起こり口周りの肌にダメージを与えニキビが発生しやすくなる。同様に、胃に負担をかける薬を頻繁に飲むのもよくない。

口周りにニキビができると、口を拭うたびに肌が擦れて刺激になるほか、香辛料の効いた料理が口元に当たってしまう場合も刺激になりなかなか治りにくい。痛みを伴う場合は、ニキビが気になり食事に集中できないこともある。

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駒場亮一
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