ついに優勝者が決定!
テーマは「すき焼きに革命を起こせ!」。使用条件はすき焼き鍋(鉄鍋)を使うこと。丸山シェフが作ったのは、すき焼きと漬物の組み合わせ。サッと火を通した和牛のリブロースに、水キムチやぬか漬けのマッシュルームの酸味と発酵の旨みを加えています。
そして、付け合わせのチーズを食べているうちに日本酒を飲むことで、得意の口中調味が炸裂する仕組みです。
果たしてその評価は……神田:5、関谷:6、中村:8、GACKT:6の合計25点。
「すき焼きらしさから離れたかな」という神田シェフに対して、中村シェフは「食べていて心地よかった。コースのようにすき焼きを楽しめるんだな」と感心。関谷シェフは口中調味、GACKTさんはアプローチのよさに高評価を下しました。
続いて、根本シェフ。「すき焼きにフレンチの技法とわさびで革命を起こしたい」と、調理の時点でスタジオのゲストから何度も歓声が起き、革命を予感させました。
黒毛和牛のロースにわさびをすりおろし、ハチミツやすだちでマリネ。割り下にはワインを使い、玉子のソースを加えて仕上げ。皿に焼き石を入れて温かい状態で提供。焼き石に割り下をつけて香ばしい香りを出せば、〆は七輪で焼いたパンに肉をのせるなど演出も光りました。
気になる得点は、神田:9、関谷:8、中村:10、GACKT:8の合計35点。見事優勝を果たした根本さんは、トロフィー、チャンピオンコックコート、副賞の「ザ・プレミアム・モルツ」1年分、そして賞金1000万円を獲得しました。
神田シェフは「卵の処理が素晴らしかった。生卵を付けて食べることは海外の人は違和感がある。生卵をかけているのを見て、きれいだけど卵が生なところがちょっと嫌だなと思っていたら、それを炙ってきた。そこで、『あっ、これはフランス料理として完成形に近いな』と思って、よくできていました」と絶賛。
「正直これは……ビックリしました」と話したのが、GACKTさん。「一つひとつに合わせて入れている薬味も含めて上手に混ざっているんですよね。味を引き立たせて楽しませる、というアプローチもあれば、すべてのマリアージュが新たな感覚を起こす、というアプローチもあると思う。この作品で言うとまさしく後者で、『すき焼き』なんですけど、新しいんですよね」と言う口ぶりからしても、根本シェフは「革命」を起こせたのではないでしょうか。
リモートで応援していた家族からは「優勝できるとは思わなかったけど、できてよかった。おめでとう」と声をかけられ、思わず根本さんから笑顔があふれます。
最終決戦について聞かれた審査員のコメントは以下の通り。
関谷「根本シェフは日頃の仕事ぶりを発揮してくれた。それも、まだできることがあるんじゃないかを追求した結果。この名に恥じないようにこれからもがんばってほしい」
中村「軽く10点を出したくなかったけど、今回の審査で2回、10点をつけました。おふたりとも素晴らしかったです(丸山シェフに決勝第2試合でつけている)」
神田「根本シェフは去年に続いての出場。得意、不得意はあっただろうし、今回もラーメンが最終決戦だったら丸山さんが優勝していたでしょう。それくらい丸山さんは素晴らしいアップデートをしたと思います」