旬の食材は食べて美味しいだけではなく、栄養もたっぷり。本コーナーでは魚や野菜、果物など旬食材の魅力をご紹介します。
さて、今回のテーマとなる食材は?
文/おと週Web編集部、画像/写真AC
■クイズの答えは……
正解:黒豆
難易度:★★☆☆☆
ブランド品種がたくさんあります
おせち料理に欠かせない黒豆。正式名称は「黒大豆」です。収穫の時期は9月~11月ですが、出荷の最盛期は12月~1月頃となります。
黒豆は大豆の一種で、ベージュ色をした大豆は黄大豆と呼ばれます。黄大豆はもっとも生産量が多い品種で、納豆や豆腐や味噌、しょう油、きなこなどの材料として使用されます。
いっぽうの黒豆も納豆などに加工されることがありますが、生産量が黄大豆より少ないこともあり、黒豆を使った大豆製品は黄大豆を使ったものと比較して価格はちょっと高めな傾向に。
黒豆も黄大豆も同様ですが、未熟なうちに収穫したものが枝豆として出荷されます。そして、豆が熟すにつれ、黒豆は黒く、黄大豆はベージュ色に変化します。また、熟した後も未熟なときの色が残る青大豆という品種もあります。
枝豆としての黒豆の旬の時期は非常に短く、10月の初旬から中旬頃の約2週間くらいといわれています。黒豆の枝豆は希少価値が高いため、一般的な枝豆よりかなり高めです。
黄大豆よりも甘みが強く、もっちりとした食感であることが黒豆の味わいの特徴です。
また、「祝い肴三種」のひとつとされ、おせち料理には欠かせません。これは、食べると「まめに働き、元気に暮らせる」といわれていること、さらに、黒い色は魔除けの色とされているためです。
黒豆はブランド化されている品種も多く、特に有名なブランドは京都府丹波で作られる「丹波黒(丹波黒豆)」。高級豆として全国的に人気があり、通常の黒豆よりも収穫までに手間がかかることもあり、価格も約3倍ほどします。
ほかにも、「光黒(ひかりくろ)」「雁食(がんくい)」「玉大黒(たまだいこく)」など、さまざまなブランド黒豆が流通しています。
黒豆といってイメージするのは甘い煮豆ですが、だし汁としょう油などで煮るなど、甘みを加えなくても美味しくいただけます。
黒豆を調理するときには一晩ぐらい水に漬けるという下ごしらえが必要となります。十分に水分を吸わせないと、茹でムラができてしまいます。下ごしらえが少し面倒ですが、調理済みのものはかなり高めなので、年末年始など、時間があるときに手作り煮豆にチャレンジしてはいががでしょうか?