コロナ禍でトップバッターを務めた「井出商店」に感謝
ラー博オープン時メンバーの“94年組”再出店に先駆けて始めていた「3週間のリレー形式出店」の第1弾は、和歌山「井出商店」さんです。この企画がスタートした2022年7月は、まだコロナ禍の真っただ中でした。お客さんが来るかどうか分からない中で、トップバッターをご決断いただいたことには本当に感謝しかありません。結果、多くのお客様にお越しいただき、この出店が話題を呼んで、素晴らしいバトンが第2弾へと繋がっていきました。
第15弾でご出店いただいたのは「支那そばや」さんです。創業の地・鵠沼(くげぬま、神奈川県藤沢市)時代のラーメンを再現していただいたのですが、あまりにも原価がかかってしまい、通常のラーメンが1400円というこれまでで最も高い価格になりました。不安もありましたが、価値を超える内容に、お客様から値段に関しての不満は一切出ませんでした。
福岡の2店がリレー、生まれた「絆」と集客の相乗効果
第21弾の「ふくちゃんラーメン」と、第22弾の「魁龍博多本店」は、福岡で暖簾を掲げる店舗のリレーとなりました。企画がスタートする前は、同じ地域のラーメンが続くとお客さんが減るのではないかという不安がありましたが、実際にやってみると、逆に相乗効果を生んで、多くのお客さんに来ていただけました。そして、感動的だったのが、お店同士の絆でした。
「ふくちゃん」の榊伸江さんは、その後に入る「魁龍」の森山智子さんが不安がっているところを見て「大丈夫だから。何でも相談して」と、声をかけられました。智子さん曰く、その一言が大きな支えとなったそうで、出店期間中はほとんどの麺あげを成し遂げられました。智子さんはゆで麺機の前に、伸江さんの写真を貼って厨房に立たれました。
二代目、三代目の活躍が企画を盛り上げた
第24弾で出店いただいたのは北海道・旭川の「蜂屋」さん。二代目の加藤直純さんが出店直前で入院することになりましたが、三代目の信晶さんが指揮をとり、大盛況の中で3週間を終えました。大変失礼な話ですが、以前は頼りなく感じた面もあったので、三代目の成長にはびっくりしました。
今回の企画では以前出店していただいた頃から代替わりも始まっています。二代目、三代目が活躍したのも、今回の企画が盛り上がった要因だと思います。完全に代が替わったわけではありませんが、福岡・久留米「大砲ラーメン」の香月望来さん、博多「一風堂」の河原凜さん、岩手・久慈「らーめんの千草」の遠藤圭介さんなど、新しい世代の成長には夢と希望があります。
これ以外にも書ききれないエピソードがたくさんありますが、今回の企画に賛同していただきご出店いただいたこと、心より感謝申し上げます。