×

気になるキーワードを入力してください

SNSで最新情報をチェック

奈良県屈指の桜の名所・安倍文殊院

大和四寺巡礼の旅の最後に訪れたのは、安倍文殊院。西に約25km、車で約40分の桜井市阿部にある。近鉄大阪線桜井駅、JR桜井線桜井駅から徒歩で20分ほど。

創建は大和四寺の中で最も古い645年。大化の改新を推進した後の左大臣、阿倍倉梯麻呂(あべのくらはしまろ)が、阿倍一族の氏寺として建立した安倍山崇敬寺(安倍寺)が始まりとか。

安倍文殊院は県内屈指の桜の名所として知られ、花見シーズンを迎える3月下旬から4月上旬にかけて境内の約500本に及ぶ桜が咲き乱れる。境内は拝見自由ということもあり、多くの人々がカメラやスマホを片手に桜を楽しんでいるという。

安倍文殊院・金閣浮御堂と桜。池の水面に映る桜も美しい(安倍文殊院提供)

安倍文殊院の本尊は、高さ約7メートル、日本最大の騎獅(きし)文殊菩薩像。鎌倉時代の大仏師、快慶(かいけい)によって造立された菩薩像だ。右手に魔を断ち切るという降魔の利剣(ごうまのりけん)を、左手に慈悲・慈愛を象徴する蓮華を持ち、凛々しい姿が印象的。騎獅とは獅子に乗っているという意味で、雲海を渡り、人々に智恵を授けるための説法の旅に出かける姿を表している。

安倍文殊院の「渡海文殊群像」(特別な許可を得て撮影しています)
どの仏像も見応えがある(特別な許可を得て撮影しています)

文殊菩薩が従えるのは、左側に頭巾を被った維摩居士(ゆいまこじ)と須菩提(しゅぼだい)、右側に獅子の手綱を持つ優填王(うでんのう)と、振り返る姿が愛らしい先導役の善財童子(ぜんざいどうじ)。これらは「渡海文殊群像(とかいもんじゅぐんぞう)」として国宝に指定されている。

新たな環境が始まるこの時に訪れてみる

安倍文殊院は人々のあらゆる願いを叶える場所として沢山の人々から信仰を集めている。筆者も家族の健康と安全、商売繁盛を祈願した。

安倍文殊院の本堂

これから新年度を迎えるにあたって、進学や就職、転勤、異動などで新たな環境で生活がスタートする人も多いはず。奈良の大和四寺を訪ねて、周囲に咲く花や仏像を眺めて心を落ち着かせてみてはいかがだろうか。

文・写真/永谷正樹

【「いざいざ奈良」×EX会員限定「EX旅先予約」プラン】
JR東海では、2024年6月30日(日)まで大和四寺や周辺エリアを存分に楽しめるEX会員限定の「EX旅先予約」プランを展開中。CMの舞台となった長谷寺と室生寺、岡寺、安倍文殊院の4寺院を代表する仏像のアクリルスタンドと拝観券のセットや、東海道新幹線デザインのミニ巡礼札付きのスタンプラリーキットなどを用意。

icon-gallery
icon-prev 1 2 3 4
関連記事
あなたにおすすめ

この記事のライター

永谷正樹
永谷正樹

永谷正樹

最新刊

全店実食調査でお届けするグルメ情報誌「おとなの週末」。11月15日発売の12月号は「町中華」を大特集…