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神藤隆さんが目指していた理想のスープ、1994年当時の味を進化

「あの銘店をもう一度」企画のフィナーレを飾る六角家。期間限定ではなくレギュラー店としてラー博に復活します。

今回のコンセプトは、神藤さんが目指していた甘みのある理想のスープ。屋号の「六角家1994+」はラー博に出店した1994年当時の味を、30年間の技術と経験により進化(+)させたという意味が込められています。

袴田さん曰く「六角家は店ごとに味が違いました。もちろんベースとなるレシピはあったのですが、神藤さんから、自分たちの個性を出しなさいと言われていたため、各店微妙に違いがありました。私が神藤さんから直接指導を受けた際に、神藤さんが一番大事にされていたのは、骨のバランスと、炊き方とタイミングです。この部分が変わると味は大きく変わります。私も一番そこを大事にしております」とのこと。

理想のスープを求めて

さらに「神藤さんが理想としていたスープはとんこつと醤油ダレのバランスが絶妙になるのですが、中々簡単にはいきません。理想のスープに近づいたときはスープに甘みが出ます」

甘みのあるスープ

そこで袴田さんは、理想のスープをさらに進化させるため、既成概念を捨て、一から研究し直しました。

炊き方に関してより理想に到達する方法として寸胴ではなく、直系1.3メートル以上ある大釜でスープを取るように変えました。

スープを作る大釜

「大釜を使うことにより、対流が良くなり、焦げ付きがなくなります。そして開口が広いため、豚臭さもなくなります。使用する食材は神藤さんがやられていた頃とそれほど変わりませんが、神藤さんが目指していた理想のスープに近づけるようになりました」とのこと。

対流が良くなり、焦げ付きがなくなるという

六角家らしさとは「とんこつと醤油のバランスが取れた“クラシックタイプ”」

袴田さんが考える「六角家らしさ」とは、旨味がしっかりありながら、とんこつと醤油のバランスが取れていること。

「この20年で家系ラーメンは醤油感の強いタイプが主流となりました。この流れを決して否定しているわけではなく、私は20代の頃初めて食べて衝撃を受けた、とんこつと醤油のバランスが取れた“クラシックタイプ”の家系ラーメンが好きですし、神藤さんもその味を追求されていましたので、私もその方向を極めようと日々試行錯誤しております」とのこと。

六角家らしさを求めたラーメン

春木屋(東京・荻窪ラーメンの名店)理論(※客の舌は自ずと肥えてくるので、同じ味を出し続けるのではなく、ベースは変えずに、時代の変化とともに少しずつ味を調整すること)ではないですが、時代と共にお客様の舌は肥えてきていますので、ここまで追求してようやく「これが昔食べた六角家の味だ」と言ってもらえるようなラーメンを目指しています。

残念ながら、創業者の神藤さんは2022年にご逝去されたため、今回の味を食べていただくことは出来ませんが、戸塚店末裔の協力を得て「このコンセプト、この味ならば」ということで承認をいただきました。

『新横浜ラーメン博物館』の情報

住所:横浜市港北区新横浜2-14-21
交通:JR東海道新幹線・JR横浜線の新横浜駅から徒歩5分、横浜市営地下鉄の新横浜駅8番出口から徒歩1分
営業時間:平日11時~21時、土日祝10時半~21時
休館日:年末年始(12月31日、1月1日)
入場料:当日入場券大人380円、小・中・高校生・シニア(60歳以上)100円、小学生未満は無料
※障害者手帳をお持ちの方と、同数の付き添いの方は無料
入場フリーパス「6ヶ月パス」500円、「年間パス」800円

※協力:新横浜ラーメン博物館
https://www.raumen.co.jp/

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おとなの週末Web編集部
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