旬の食材は食べて美味しいだけではなく、栄養もたっぷり。本コーナーでは魚や野菜、果物など旬食材の魅力をご紹介します。さて、今回のテーマとなる食材は? 文/おと週Web編集部、画像/写真AC 【今月の旬食材は?】いま1年で最…
画像ギャラリー旬の食材は食べて美味しいだけではなく、栄養もたっぷり。本コーナーでは魚や野菜、果物など旬食材の魅力をご紹介します。
さて、今回のテーマとなる食材は?
文/おと週Web編集部、画像/写真AC
■キョーレツです
正解:どくだみ
難易度:★★★☆☆
食材ではなく生薬として使われています
どこにでも生えていて駆除困難な雑草として扱われることが多いどくだみは、ドクダミ科ドクダミ属に分類され、日陰や湿った場所を好む野草です。どくだみの最大の特徴は独特の臭気をもつです。
葉や根っこは下茹でをして水にさらしたりすると臭気がやわらぎ、天ぷらや酢味噌和え、炒め物などに活用することが可能です。とくに根っこは、ゆでて水にさらすことで臭気をかなりやわらげることができ、さらにシャキシャキとした食感があるため、炒め物にすると美味といわれています。
とはいえ、どくだみの臭気が苦手な人は美味しくいただくことは難しいかもしれませんね……。こうしたことから、日本では食材として使われることはほとんどありません。
ただし、中国の一部の地域や東南アジアなどでは花や葉、根っこを食材として活用する地域もあります。
どくだみの優れた点は高い薬効をもつところです。古くからゲンノショウコ、センブリとともに日本の三大民間薬のひとつとされ、現代でも民間療法に用いられています。
抗菌作用があることから、先人たちは、水虫の改善や傷の化膿止め・改善、にきびの改善のため、生葉をもんで、すりつぶしたものを皮膚に塗っていました。
また、「毒を矯める(毒を矯正する)」というのが名前の由来といわれるとおり、強い解毒作用をもつといわれています。
これは、利尿作用を持つ成分が多く含まれているためで、尿によって体内にたまった毒素や老廃物の排出を促すことができるのです。
どくだみはお茶として飲むことでも薬効を得ることができます。ドラッグストアなどでも販売されていますが、採取して干せば自分で作ることも可能です。
良質などくだみの見分け方
ここでは、生のどくだみではなく、どくだみ茶の選び方をご紹介します。
化学肥料や農薬を使用していないもの、自然乾燥して作られたものがベストです。
どくだみ茶の香りや苦味が苦手な人は、他の茶葉とブレンドされているものを選ぶといいでしょう。
どくだみの注目栄養素
ドクダミの臭気の元になるデカノイルアセトアルデヒドという成分には、強力な殺菌作用があります。ただし、お茶にしてしまうとこの臭気成分が失われてしまうため、強力な殺菌作用を生かすためには生葉をもんですりつぶすなどして使用することが必要です。
また、体内の余分なナトリウムを排出する働きをもつカリウムが豊富に含まれることから、塩からいものが好きな人、むくみが出やすい人におすすめです。
カリウムとともに、血圧を調整する働きをもつマグネシウムの含有量も多いため、血圧が高めな人にはとくにおすすめです。
ただし、飲みすぎるとおなかがゆるくなったり、頻尿になる場合もあるので、食後に1杯程度にとどめ、就寝前に飲むことは避けましょう。
↑上記にそのほかの「旬食材」をまとめていますので、ぜひご覧ください。