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水分補給に適した飲み物は

なおこの時期、熱中症への対策として、水分補給の大切さを説かれることが多い。

日本気象協会では、熱中症ゼロを目指す啓発活動をしている。

「夏バテと熱中症は厳密にはまったくの別物ですが、対策には相通じるものがあります」

熱中症対策としていつも気になるのが塩分も摂るように言われること。でも普段の食生活で塩分過多だと思うし、スポーツドリンクは糖分が気になってしまう。

「塩分は普通の生活をしている方は特別に摂取する必要はありません。意識して摂っていただきたいのはあくまで運動していたり外で働いていたりする方などです。また水分を摂る時に気をつけていただきたいのは、ガブ飲みするのではなくこまめに摂取すること。一気にたくさんの水を飲むと胃液が薄まり、胃腸の働きが悪くなります」

「水分補給には麦茶もいいと思いますが、緑茶やコーヒーなどカフェインが入っているものは利尿作用があるので水分補給になりません。お酒ももちろん水分補給になりませんのでご注意ください」

お話を聞かせてくれた日本気象協会のお二人

体を冷やし過ぎても暑くなり過ぎてもダメで、何事もバランスが大切なんだな。私は白湯のような温かいものを入れてからということを心がけたい。

暑さを乗り切るには

なお、今回新しく知った言葉がある。「暑熱順化」(しょねつじゅんか)だ。

これは、暑くなり始めた6月くらいから、適切な運動などを行い2週間程度かけて体を暑さに徐々に慣らしていくこと。同協会で推奨していた。

暑熱順化ができていないと、うまく放熱できず体温が上がりやすいのだそう。対応できれていれば汗をかいていても、ナトリウムを失いづらいのだとか。毎年、暑くなり始めると夏の終わりまで生き延びることかできる不安になるが、過ぎたらなんとかなっているのはこういうことだったのか。

こうした様々な叡智を味方につけて暑さを乗り切れたらいなぁ。

なお、日本気象協会では、「Weather X」というサイトを活用して我々の生活に対してヒントや新たな情報をデータから導いて紹介している。気象データを使ったビジネスや生活のヒントが転がっていておもしろい。

さぁ、酷暑を乗り越えたらおいしいものがいっぱいの食欲の秋だ。その時にもおいしいものに舌鼓を打てるよう、元気に楽しく夏を乗り越えていこう。

いちむら・ゆきえ。フリーランスのライター・編集者。地元・東京の農家さんとコミュニケーションを取ったり、手前味噌作りを友人たちと毎年共に行ったり、野菜類と発酵食品をこよなく愛する。中学受験業界にも強い雑食系。バンドの推し活も熱心にしている。落語家の夫と二人暮らし。

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市村 幸妙
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