設立70年を超える老舗企業・永谷園の原点であり、圧倒的不動の人気ナンバーワン商品「お茶づけ海苔」。同社では、食欲が落ちがちな暑い時期は冷やし茶漬けをおすすめしている。しかし、どれくらいの消費者が冷やし茶漬けを食べたことがあるのだろうか。ちなみに筆者は未経験。この度、同社の有志で結成された「冷やし茶漬け試し隊」が、冷水以外での可能性を探ったと聞き、筆者も気になるものを試してみた!
手間要らずでサラサラと食べやすい、冷やし茶漬け
永谷園が、厳しい暑さを乗り切るための夏の新食習慣として提案しているのが冷やし茶漬け。1杯でご飯(炭水化物)、水分、塩分を簡単に摂れるのが魅力だ。事実、2023年の6〜8月はお茶漬けの素の売り上げが伸びており、購入者の52%が「冷たいお茶漬けを食べることが増えた」と回答しているのだとか。
作り方は、ご飯に「お茶づけ海苔」と冷水をかけるだけ。CMでは氷入りの冷水を使用しているが、この辺りは気温や好みに応じて作ってもらえばいい。ご飯も冷たくても常温でも、なんなら温かくてもOKとのこと。
それでも冷やし茶漬けの「作り方がわからない」、「何をかけるとおいしいの?」などという問い合わせが多いのだそう。なお、念のためデフォルトの食べ方をお伝えすると、大きめの茶碗にご飯(100g)を入れ、「お茶づけ海苔」をふりかけて、できるだけ熱いお湯をたっぷり(150ml)を注ぐというもの。ひと口いただけば、海苔の香り良さとあられの香ばしさ、そして調味顆粒の安心できる味わいに「あぁ、これこれ」とホッとする。
“ 冷やし茶漬け推し ”の同社の広報担当者さんたちは、「冷水よりももっとピッタリな飲み物があるのかも!?」って、つい思い浮かんじゃったんだろう。一旦、こういうことを考え始めたら、もう気になって仕方ないよね。
そこで、SNSやメルマガを通じて、冷やし茶漬け経験者が実際にどんな食べ方をしているのか、そして水以外に合いそうな飲み物を募集した。
永谷園の、このなんでも調べてみたり、とにかく試してみたりするという社風、とっても大好きだ!
あくなき挑戦の結論は?
アイデアの募集期間は2024年の6月12日から18日の1週間という、比較的短期間だったにもかかわらず、なんとのべ850人以上、63種類もの飲み物が提案された。会社のノリが良いと思ったら、お客さんも実にノリノリじゃないか。
アイデアは、ほぼお茶になるのでは?と予想していたそうだが、なんと約半数はコーラやりんごジュース、エナジードリンクにハイボールなど、かなりクセが強い提案も。ちょっとそれはどうなの?と思うものもあったが、「冷やし茶漬け試し隊」を結成し、エンブレムまで作って、募った飲み物すべてを実際に調査したのだそう。
お試し隊がこれはイケる!と感じた冷やし茶漬けは以下の通り。
まずは、黒豆茶や麦茶などを代表する香ばし系のお茶は見事、王道部門に選出された。
「冷たい緑茶で食べるのはもちろん安心の美味しさです。しかし、黒豆茶・麦茶・ほうじ茶・玄米茶など香ばしさのあるお茶はあられと相まって、お茶漬けの美味しさを一層引き出す感じがしました。一方で、紅茶やウーロン茶、ルイボスティやジャスミン茶など香りに特徴のあるお茶は人によって好き嫌いが分かれました」(広報担当者)
意外な組み合わせだったと、美味しさ発見部門に輝いたのが無調整豆乳だった。
「豆乳のコクとお茶づけ海苔の調味顆粒(抹茶・昆布)がいい感じで混ざり合ったまろやかな味わいがクセになります。豆乳はタンパク質が豊富なので、『ご飯・水分・塩分・タンパク質』が一度に簡単に摂れるのもうれしいです」(同)
この組み合わせ、実は私もイベントでいただいたのだが、かなり美味しくてびっくりした!無調整豆乳のほうが甘みが少ないのでベストマッチだと思う。
お客さんの中には、お豆腐にお茶づけ海苔をかけて食べる方もいるそうで、ある意味テッパンの美味しさと言えるのだろう。
別メニューに大変身したのが、トマトジュース(with粉チーズ)だ。
「お茶漬けというよりも、もはやリゾット!『お茶づけ海苔』の調味顆粒により、トマトの酸味がマイルドになり、ご飯との一体感が生まれます。あられの食感もアクセントになって楽しいです。冷やしもいいけど、ホットで食べるものありかも」(同)
このメニューは気になったので、私も自宅で試してみた。感想などは下記に記すが、かなり大好きな味だった。