旬の食材は食べて美味しいだけではなく、栄養もたっぷり。本コーナーでは魚や野菜、果物など旬食材の魅力をご紹介します。
さて、今回のテーマとなる食材は?
文/おと週Web編集部、画像/写真AC
■凍ってません
正解:マンゴスチン
難易度:★★★☆☆
世界三大美果のひとつです
マンゴスチンはフクギ属に分類される植物の果実です。
冷凍のものなら1年を通して手に入りますが、フレッシュなものが店頭に並ぶ時期は4~9月頃までとなっています。
栽培地は主に東南アジア。日本では商業栽培が行われていないため、流通しているものは輸入品となっていて、そのほとんどがタイ産となっています。
糖度が高いにもかかわらず適度な酸味があるため、甘ったるさを感じさせないことが味わいの特徴です。また、独特の香りとジューシーさも魅力。
その美味しさから「果物の女王」と称され、パイナップルやチェリモヤとともに世界三大美果とされています。
ちなみに、チェリモヤという果物は日本ではあまり馴染みがないのですが、アメリカではカスタード・アップルなどと呼ばれるほど、甘みの強い果物です。
チェリモヤのかわりにドリアン、パイナップルのかわりにマンゴーとする説もあります。いずれにせよ、マンゴスチンは不動の地位を確立しています。
マンゴスチンの一大産地であるマレー半島を支配していたイギリスのビクトリア女王は「我が領土に天下第一の美果マンゴスチンがあるにもかかわらず、食べたいときに味わえないのはとても残念」と嘆いたと伝えられています。
当時は冷蔵や冷凍技術がなかったため、非常に傷みやすいマンゴスチンをマレー半島からイギリス本土へ持って帰ることは不可能だったのです。