×

気になるキーワードを入力してください

SNSで最新情報をチェック

時期の貝ダシブームから、鶏ダシ、さらにはそれらを組み合わせたWスープやトリプルスープなど、多様な広がりを見せる塩ラーメン。スープをスッと飲めば、思わず「旨い……」と口をつく。そんなじんわり染み入る至高の一杯をお届けします。

貝スープ

雑色「宍道湖しじみ中華蕎麦 琥珀」

「宍道湖しじみ中華蕎麦〈塩〉」鶏のダシも合わせ、シジミの強烈な個性を上品にまとめている。また、塩ダレにはホタテの貝柱や鯛の煮干しも使用
「吊るし焼きバラ丼」厨房にある専用釜で焼き上げた豚バラ肉は脂が程よく落ち、燻製のような深い香り

澄んだスープに浮かぶピンクのレアチャーシューに、紫玉ネギと芽ネギが目にも鮮やか。キュートなビジュアルながらも、スープをひと口飲めばその印象はガラリと変わり、男性的なまでにパワフルな旨み成分と香りが舌と鼻腔に押し寄せるのだ。

その正体は宍道湖から届く上質なヤマトシジミ。スープはもちろん、タレにも香味油にも大量に使って風味を分厚く重ねている。麺はストレートの細打ちで、すする度にスープを絡めながら口へと運ぶ。丼が空になっても旨さの余韻が長く続き、また何度でも食べたくなる。

方南町「クラム&ボニート 貝節麺raik」

「特製貝節潮そば」低温調理した鶏ムネ肉、豚肩ロースのレアチャーシュー、そして煮豚の炙りと、味わいの異なる3種のチャーシューと味玉などをトッピング

店名の「クラム&ボニート」の通り、第一のスープはアサリ、ホンビノス貝などの貝ダシ。そして第二のスープがカツオ節を主体にした魚介ダシ。両者が出合うことで、お互いを支え複雑な旨みと圧倒的なコクを生み出した。全粒粉入りの細麺をすするうちに、スープに浮かべられた貝のペーストオイルが徐々に溶け出して、最後まで加速度的に風味が増していくのも面白い。

「きまぐれ丼」日替わりの鮮魚の刺身を醤油ベースのタレに漬け込んだ丼。

また食券機の「きまぐれ丼」のボタンをポチッとすると、ラーメン店としては珍しく鮮魚の漬け丼がやってくる。これまた貝節スープにぴったりの相方なのだ。

次のページ
豚スープ...
icon-next-galary
1 2 3 4 5icon-next
関連記事
あなたにおすすめ

関連キーワード

この記事のライター

おとなの週末Web編集部
おとなの週末Web編集部

おとなの週末Web編集部

最新刊

全店実食調査でお届けするグルメ情報誌「おとなの週末」。9月13日発売の10月号は「ちょうどいい和の店…