入谷『蕎麦 ほしのま』
つまみはごく少数で酒は純米か本醸造。蕎麦もざるとかけに伝統的なタネ物が数種類と、どこか老舗のようなお品書きだ。店主は若いながらも「並木藪蕎麦」で十数年腕を磨いた職人と聞いて、その潔さの理由も腑に落ちた。
ざるは藪と言えばの辛汁で、3週間ほど寝かせたかえしによって、重厚かつ実にまろやか。十割の細打ちにした蕎麦は歯応えのあるコシが粋な風情ながらも、しっかりお腹を満たしてくれる飾らないボリュームにうれしくなる。
そこに毎朝豊洲に足を運んで目利きした穴子やエビの天ぷらを添えれば、旨さはさらに加速する。
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浅草橋『手打ちそば 和仁』...
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