「熱燗」は悪酔いしにくい?
小澤さん:「熱燗でよく言われるのが、悪酔いしにくいということです。熱燗は体温に近い温度なので吸収されやすく、酔いが回るのが早くなります。だからそれほど量を飲まなくてもすむと言われています」
確かに冷酒や冷やだと口当たりが良く飲みやすいので、あれこれ飲んでしまい気づくとかなり酔っている状態に陥りやすい気がする。熱燗でいただくことは、体にも家計にも優しくて、いいことづくめではないか。
無形文化遺産に登録された今がまさに今年の“日本酒はじめ”にピッタリ!
近年は蔵元の代替わりや杜氏の若返りなどで、ますます注目度が高まっている日本酒の世界。
自分の好みを見つけて、素敵な日本酒ライフを送ってほしい。
参考資料:『新訂 日本酒の基 利酒師必携』(※本来は、口編に「利」)
■『朝日屋酒店』
1956年創業、日本酒は約400種類、焼酎は約200種類を並べる地酒専門店。キャッチコピーの「隠れた美酒・名酒を求めて…」の通り、日本酒通でなくても唸るような有名銘柄はもちろん、家族で酒造りをしているような小さな蔵元の酒なども取り揃えている。東京農業大学の醸造科で学ぶ蔵元の子息・息女が在学中には同店でアルバイトをするケースも多数。
まろやかな口当たりながら強い旨みとキレのよさも楽しめる食中酒にぴったりのオリジナル日本酒「竜巻」(720ml 1375円・1.8l 2801円)も展開。
東京農大の研究室との勉強会や全国の蔵元との利き酒会なども積極的に行っている。インスタライブも行っているので要チェック。
住所:東京都世田谷区赤堤1-14-13
電話番号:03-3324-1155
営業時間:10:00〜19:30
休:水曜
交通:小田急線豪徳寺駅・東急世田谷線山下駅から徒歩6分、小田急線共同駅から徒歩7分
■『焼き鶏 青天上』
2021年6月、系列店の3店舗目として西荻窪にオープン。さっぱりとしているのに味が濃い千葉県産の総州古白鶏を使った焼き鳥や刺身、一品料理などを提供する。2014年開店の焼き鳥がメインの1号店と、魚料理がメインで2015年オープンの2号店は、東京メトロ丸ノ内線南阿佐ヶ谷駅からほど近く。西荻窪の店舗は南阿佐ヶ谷の両店のいいとこ取りをしたような構成。いずれの店舗も日本酒の品揃えに定評があり、メニューにはお酒の説明書きに加え、味わいのタイプ別一覧、料理との相性などを示しており選ぶときの参考にできるようになっている。『おとなの週末』本誌やテレビなどでも多数紹介。お酒の仕入れは朝日屋酒店などいくつかの酒店で行っている。
住所:東京都杉並区西荻南3-24-1
電話番号:03-6913-7719
営業時間:16:00〜0:00、土日祝15:00〜0:00
休:無休
交通:JR総武線西荻窪駅から徒歩2分
文・写真/市村幸妙
いちむら・ゆきえ。フリーランスのライター・編集者。地元・東京の農家さんとコミュニケーションを取ったり、手前味噌作りを友人たちと毎年共に行ったり、野菜類と発酵食品をこよなく愛する。中学受験業界にも強い雑食系。バンドの推し活も熱心にしている。落語家の夫と二人暮らし。
……つづく、日本酒の季節到来!プロが教える本当にうまい「新酒」の味わい方とは?