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フィールドデッキも用意

初代ステップワゴンは特別仕様車が数多く設定され人気となっていたのも特徴だ。なかでも変わり種はフィールドデッキ。マツダボンゴフレンディがポップアップルーフを採用して話題になっていたが、フィールドデッキもFRP製のルーフ上に居住スペースを設けたモデルでホンダ純正の特装車だった。販売はそれほど多くなかったが、キャンパーや当時は少数派だった車中泊好きには根強い人気を誇った。

ポップアップルーフ装着のフィールドデッキ。オデッセイにお設定されていた

現行モデルは初代への原点回帰

初代ステップワゴンは約48万台を販売する大ヒットモデルとなった。ホンダ初のBOXタイプミニバンは、やはりホンダが作るRVというイメージ戦略が大きく、現在に至るまで販売されている。現行のステップワゴンは特にデザイン面でシンプルさを追求し、原点回帰している。少々地味すぎるように感じられるが、無駄を省いた飽きのこないデザインは時間的耐久性に優れているとデザインの専門家からの評価は高い。

現行ステップワゴンのシンプルなデザインは評価が分かれる

【初代ホンダステップワゴン主要諸元】
全長4605×全幅1695×全高1845mm
ホイールベース:2800mm
車両重量:1520kg
エンジン:1972cc、直4DOHC
最高出力:125ps/5500rpm
最大トルク:18.5kgm/4200rpm
価格:201万8000円(4WD・4AT)

【豆知識】
クリエイティブムーバーとはホンダが1990年代に販売した一連のRV車のシリーズ名称だ。第一弾が乗用タイプミニバンの初代オデッセイ、第2弾がSUVの初代CR-V、第3弾がBOXタイプミニバンの初代ステップワゴン、第4弾がハイトワゴンのS-MX、第5弾が大型ミニバンのラグレイト(北米で販売していたオデッセイ)の5車種を指す。S-MXを除き販売面では成功し、ホンダの躍進に大きく貢献。基本はFF乗用車用のプラットフォームを使っているという共通点があり、RVと呼ばれるジャンルのクルマに新風を巻き起こした。

意欲作だったS-MXは販売面で苦戦し一代限りで消滅

市原信幸
1966年、広島県生まれのかに座。この世代の例にもれず小学生の時に池沢早人師(旧ペンネームは池沢さとし)先生の漫画『サーキットの狼』(『週刊少年ジャンプ』に1975~1979年連載)に端を発するスーパーカーブームを経験。ブームが去った後もクルマ濃度は薄まるどころか増すばかり。大学入学時に上京し、新卒で三推社(現講談社ビーシー)に入社。以後、30年近く『ベストカー』の編集に携わる。

写真/HONDA、ベストカー

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市原 信幸
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