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揺らぐ時間軸陰影礼賛の空間で飲る『根津の甚八』@根津

不忍通りから一本入った細い路地に、店先の樹木に隠れるようにしてある小さな一軒

家。千鳥格子の障子戸からほのかに灯りが漏れている。

女将さんの名上ケエ子さんが店を始めたのは26年前。実はその前も“根津の甚八”という屋号の居酒屋だったそう。

不動産屋の「建物を直さず、屋号もそのままで」という条件で借り、奇しくもその名を引き継いだということだ。

築およそ115年で建てられた当時のままという空間。

うるめいわし600円、鶏肉の紅茶煮(煮卵付き)800円、日本酒 太平山(大)950円

『根津の甚八』(手前から)うるめいわし600円、鶏肉の紅茶煮(煮卵付き)800円、日本酒 太平山(大)950円 苦みを感じつつ「うるめいわし」を噛みしめる。光が周り過ぎない空間が江戸の夜を想起させる

ここに来たらまずそこにじっと身を馴染ませ、その雰囲気を味わうことから始めたい。

つまみは焼き目の入った「うるめいわし」もいいし、女将特製の「鶏肉の紅茶煮」もいい。しっとりした鶏ムネ肉はほんわりと香りもよく。噛み締めると旨い。傍に活けられた野草もなんとも合っている。

『根津の甚八』店主の名上ケエ子さん

店主の名上ケエ子さん「楽しみに足を運んでくださる方に背中を押されてやっています。」

『根津の甚八』カウンターに腰を下ろすと低めのアングル。それも落ち着く

[住所]東京都文京区根津2-26-4
[電話]03-5685-1381
[営業時間]17時〜22時
[休日]木・日
[交通]地下鉄千代田線根津駅1番出口から徒歩4分

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粋な昼酒か、宵闇を愛でて飲むか……...
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おとなの週末Web編集部
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