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時代小説を見て想像を膨らませては「あぁ、こういう店で一杯やりたいなぁ」と思ったことが一度はあるはず。そこで江戸風情を感じられる店を都内で調査。いるだけで気分に浸れる趣ある店、料理を食すことで世界に入り込める店。気分は鬼平か梅安か。ちびちびと日本酒を飲んで、江戸に思いを馳せたくなる店を紹介。

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江戸からの美学を蕎麦前と味わう『砂場総本家』@三ノ輪

千本格子の窓や傾斜のある船底天井、風格のある建物は昭和29年、先々代が腕のいい宮大工に頼んだものだという。

現当主の長岡孝嗣(たかし)さんは14代目。江戸から続く蕎麦屋の老舗『砂場』の総本家だ。

「海苔しかり板わさしかり、蕎麦屋にある種物の具材が酒のつまみになるのが江戸らしい美学ですね」とはご主人の言。

天ぬき1280円、板わさ650円、焼きのり970円、お酒(一合)630円

『砂場総本家』(手前右から時計回りに)天ぬき1280円、板わさ650円、焼きのり970円、お酒(一合)630円 「板わさ」は分厚く切られもちもちとした食感。「焼きのり」には本山葵を擦っていただく。「天ぬき」のプリプリしたエビ入りのかき揚げもなんとも旨い。

こちらではカリッと揚がってゴマ油が香る天ぷらも人気で、一杯やるなら天ぬきを楽しんで、仕舞いにもり蕎麦というのもいい。水にこだわり、毎日素材の声を聞きながら謙虚に打つという蕎麦。

本枯れ節が効きながらカドのないツユでささっと手繰りたい。

『砂場総本家』店主の長岡孝嗣さん、純子さん

店主の長岡孝嗣さん、純子さん「天然のものを使ってそれを活かすように心がけています」

『砂場総本家』昔ながらの風情が懐かしい店内

[住所]東京都荒川区南千住1-27-6
[電話]03-3891-5408
[営業時間]11時〜17時(夜要予約〜21時)
[休日]水・木
[交通]都電荒川線三ノ輪橋駅から徒歩2分、地下鉄日比谷線三ノ輪駅3番出口から徒歩6分

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