昭和の日本を縁の下で支えたスタミナ食
昭和の日本を縁の下で支えたスタミナ食、そのひとつは間違いなくラーメンだったろう。
1975年頃になるとコンビニの進出で売り上げが見込めなくなり、ラーメンブームの波もあって現在のような専門店に。とはいえ味は流行に流されず、昔のレシピを大事にした。
例えばチャーシューは砂糖不使用の甘くない味。醤油ダレもそうで、チャーシューの煮汁を加えてコクを出す。高橋さんは脱サラからの本格的なラーメン作りだったが、幼い頃から両親の仕事を見て育ったので味の継承で困ることはなかったそうだ。
「これしかできないから、長生きするためにも毎日仕事をすることが大事と感じています。今はできるだけ店を続けたいと思っているんです」
その言葉にまたもや安堵。東京ラーメンを代表する一杯も、高橋さんも、まだまだ現役。あなたや私が求めて止まない“これこれ、こういう味”は、今後も健在だ。
『栄屋ミルクホール』@神田
[住所]東京都千代田区神田多町2-2-2
[電話]なし
[営業時間]11時~14時(13時50分LO)、15時~17時(16時50分LO)
[休日]土・日・祝
[交通]JR山手線ほか神田駅北口から徒歩3分
撮影/鵜澤昭彦、取材/肥田木奈々
■おとなの週末2025年4月号は「おいしい空港」
※2025年2月号発売時点の情報です。
※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。
…つづく「東京、うまい町中華の「あんかけラーメン」ベスト3店…トロリ濃厚《表参道・森下・成城学園前》で覆面調査で発見」では、肉や海鮮とたっぷり野菜をとろみでまとめた「あんかけラーメン」を覆面調査で実食レポートしています。