「3月7日」。今日は何の日でしょう?答えは「消防記念日」!
火消しの制度から消防組織法へ
日本の消防の任務範囲、消防責任を市町村が負うこと、消防機関の構成などを規定した「消防組織法」が施行されたのが1948(昭和23)年3月7日です。これを記念し、国家消防庁(現:総務省消防庁)が「消防記念日」に制定しました。
「消防組織法」によって各市町村長が消防を管理する「自治体消防制度」となり、各市町村に消防本部・消防署・消防団の全部または一部を設置することが義務付けられました。「火事とけんかは江戸の華」と言われるほど火事が多発した江戸の町に、「火消し」の制度ができたのが寛永6(1629)年。319年の時を経て、現在の消防組織へと体制が整ったというわけです。
江戸時代に始まった火消しの心意気を今に繋いで
江戸の町には、江戸城や武家屋敷を管轄する「大名火消」「定火消」、町人地区担当の「町火消」、火災の緊急時に招集される「奉書火消」という消防の組織がありました。8代将軍徳川吉宗が、旗本の三男坊として身分を隠し、江戸の町に出て活躍する時代劇『暴れん坊将軍』(テレビ朝日系)の中に登場する「め組」という町火消しが有名ですが、町火消しは吉宗によって「いろは四十七組」として創設(後に48組)されました。
当時の消火活動は、類焼を防ぐための破壊消火が主流。組のシンボルだった「纏」を高く掲げて火元や風向きを知らせ、駆けつけた火消したちが道具を使って建物を解体していく。火事場の最前線に立つ纏持ちは、若くいエースが務める花形だったと言われています。
花形といえば、最近では「消防士」は公務員の中でも人気の職種なんだそう。警察官や救急隊員と並んで、人の命を守る仕事を担う消防士の仕事は24時間体制。火事や救急に出動する消防士は、隔日勤務で朝8時30分から翌朝の8時30分までの24時間勤務。いつ緊急出動するかわからない、救助服・活動服を着たまま仮眠をとり、どんな時もすぐ出動できるよう備えています。