静寂の神秘とユニークな星空解説を楽しむ
最後は会場の南端にある「Silent Zone(静寂ゾーン)」へ移動しよう。ライトダウンタイムがあり、照明が一斉に消灯するが、ここでこのエリアの本領が発揮される。麓には温泉街や住宅などの明かりがあるが、「Silent Zone」にはさえぎる光も建物もなく、360度満天の星を満喫できるのだ。シートを引き、雪の上に寝転がって見上げる天然のプラネタリウムは、なんとも神秘的だ。
星空解説も実にユニーク。スターガイドを担うのは、プラネタリウム解説者の星兄(ほしにぃ)さんだ。1986年から滋賀県のホテル内にあるプラネタリウムで星座解説を始め、笑いを意識した関西弁の語り口が話題に。各メディアでも取り上げられ、全国のイベントにも出演するようになった人気者だ。現在は、地元企業の『阿智昼神観光局』に所属。軽妙なトークは、長時間聞いていても興味を失うことがない。
とはいえ雨や曇りの日はもちろん、晴れの場合でも星が見えない日もある。それでも観光客が一定数集まるのは、星が見えない状況でも面白おかしく星空解説ができるスターガイドのトーク力や、エンターテイメント性のあるプロジェクションマッピングなど、観光客が飽きない工夫が随所に施されているからだろう。