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2022年に4つのコンセプトを発表し、同年に現行型の最初のモデル『クロスオーバー』を発売したクラウン。その後『スポーツ』と『セダン』が追加され、最後に満を持して登場したのが『エステート』だ。4車種の中で、ベストなクラウンはどのタイプなのだろうか?

大幅に刷新されたクラウンは、3タイプのSUVと1タイプのセダンへ

1955年発売の初代クラウン

トヨタクラウンは1990年に1か月平均で約1万7300台を登録した。2024年に国内販売1位になったホンダN-BOXの1万7189台を上まわる。しかしその後に売れ行きは下がり、2021年の1か月平均登録台数は1784台だから、1990年の約10分の1まで激減した。

クラウンは使命を終えたともいえたが、初代モデルを1955年に発売した伝統あるトヨタ車だから廃止はできない。そこでクラウンを大幅に刷新した。海外の販売も考えて、人気カテゴリーのSUVを3タイプ、セダンを1タイプ用意した。クラウンをシリーズ化して、販売基盤を強固にする戦略だ。

2022年7月に4タイプのコンセプトやデザインを披露して、同年にクラウンクロスオーバー、2023年にはクラウンスポーツとクラウンセダンを発表した。その後、クラウンエステートも発売する予定だったが、トヨタの型式指定申請に関する不正問題などによって大幅に延期された。クラウンエステートの発売は2025年3月で、コンセプトやデザインの披露から2年半を経過していた。

4タイプのクラウンの役割とは?

4種類のクラウン/左からクロスオーバー、スポーツ、セダン、エステート

4タイプのクラウンには、それぞれ異なる役割がある。クラウンシリーズの先駆けとして、2022年に登場したクラウンクロスオーバーは、「セダンからSUVへ」という新旧クラウンの架け橋になる存在だ。そのためにクラウンクロスオーバーは、SUVでありながら、ボディの後部に独立したトランクスペースを備えるセダンとしている。

2023年に発売されたクラウンスポーツは、文字通り走行性能の優れたスポーツ性の高いクラウンだ。全長は4720mmだから、クラウンクロスオーバーよりも210mm短く、ホイールベース(前輪と後輪の間隔)も80mm下まわるため、峠道などでは機敏は運転感覚を味わえる。

2023年にはクラウンセダンも発売された。クラウンは人気の高いSUVに発展して存続を図るが、法人を含めてフォーマルなセダン需要も根強い。そこでSUVとは異なる後輪駆動のプラットフォームを使ったセダンも選べる。

セダンの登録台数は少ないが、法人ユーザーは定期的に新型に乗り替えて、車検や点検も入念に行う。ビジネスとして手堅いからセダンも存続させている。

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最後に登場したクラウンエステート...
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渡辺陽一郎
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