人気アクティビティは高そう、並びそう・・・「実は」各人気施設にオフピーク割引あり!
ドバイには世界一高いタワー「ブルジュ・ハリファ」(高さ828メートル)や世界一大きな人工島「パーム・ジュメイラ」が見渡せる展望台(ザ・ビュー)など、絶景ポイントがたくさん。水族館、アイススケートリンクなども人気だ。実はこれらのアクティビティにはオフピーク割引もある。
ラマダン期間は日中に活動する住民が減り、観光客も少ないので、人気の観光スポットが空いているのも意外と知られていない。2019年にオープンした地上219.5mの高さに全長45mのガラス板の床の絶叫展望台やすべり台がある「スカイ・ビューズ」も、ラマダン時なら並ばずにすいすいだった。オフピーク時なら割引も。そうやって節約したお金で、建物の外を命綱だけを頼りに歩くスリリングな「エッジウォーク」にチャレンジしてみるのもいい。
夕刻から30分おきに開催される世界最大級の噴水ショー「ドバイ・ファウンテン」もラマダンの時期にはそれほど混雑せず、ゆったりと鑑賞できた。このショーは誰もが知るヒット曲やアラビアの伝統的な楽曲、はたまたビートの利いたボリウッド(インド映画)ミュージカル風など、毎回構成が変わるので何度見てもあきない。ラマダン中は家族で過ごす住民が多いため、人気のレストランも比較的すいており、ショーを見ながらテラス席も予約が取りやすい。
断食中の文化交流はかなわないだろうな・・・「実は」ラマダンの風習を深く学ぶチャンス
ラマダン中のイスラム教徒とは、交流する機会なんてないだろうな、と思っていたのだが、ドバイにはUAEの文化やイスラム教の文化を体験しながら学べるSMCCU(シェイク・ムハンマド文化理解センター)のような施設も。私が参加したのは日没後の夕食=イフタールを体験するプログラムだ。
伝統的なこの時期ならではのメニューを囲み、イフタールに関するレクチャーを受けて、実際に断食明けの食事をどうとるかを体験する。最初は一粒のデーツ(ナツメヤシの実)をゆっくりと味わい、水を飲む。そうやって胃を整えてから食事をはじめるのだ。
その後、モスク(礼拝所)を訪れてイスラム教について学ぶ。礼拝体験後は屋上でデザートとアラビックコーヒーを味わったり、ファルコン(UAEで行われてきた鷹狩の鷹)と記念写真を撮ったり、おはじきとビリヤードを合わせたような伝統的なゲーム「カイロム」に興じたりと、思い思いに過ごす。
もっと学校の授業のような堅苦しいものを想像していたのだが、講義は笑いあり、質問コーナーありのライブ感のあるもので、講師以外にもボランティアスタッフがサポートしてくれ、自然な交流を楽しめた。イフタールのメニューを共に味わえるのもラマダンの時期ならでは。街も今日の断食を成し遂げた喜びに満ちていて、ラマダンの意味を深く学べた。