全店実食調査!『おとなの週末』が自信を持っておすすめするお店をご紹介します。今回は、東京・目白の甘味処『志むら』です。
2025年はビンテージイヤー?餡と葉とお茶との見事な三角関係
桜葉は、「生り物(なりもの)」と呼ばれ、年によって出来不出来や状態が違う。
「2025年はすごくいいです。当たり年です」と女将の志村友子さん。「うちは、葉っぱごとお召し上がりいただくことを考えて味のバランスを取っています」と話す。
桜餅280円(桜餅、道明寺ともに。セット880円〈煎茶か抹茶付き〉)
確かに餡と葉とお茶の見事な三角関係を感じられる。葉は真空パックではなく樽のまま購入し、時期によって塩抜きの加減を徐々に変える手間をかける。
理由は、昭和14年創業の伝統の餡は糖度が高く、昔ながらのしっかりとした甘さだから。桜葉の塩加減で味にメリハリをつけるのだ。皮は白玉粉、小麦粉を混ぜて焼き、ふんわり厚め仕上げ。
一方、関西風(道明寺)は道明寺粉を使わず、工房で餅米を半潰しにして仕込む自家製餅で作る。炊き上がり感があって、水気を含んでふっくらした個性派だ。
目白『志むら』
[店名]『志むら』
[住所]東京都豊島区目白3-13-3
[電話]03-3953-3388
[営業時間]9時〜18時(喫茶9時半〜17時半LO)
[休日]日(月に不定休あり)
[交通]JR山手線目白駅から徒歩3分
※桜餅は仕入れた桜葉がなくなり次第終了
※画像ギャラリーでは、ふわふわの「九十九餅」や「白玉クリームあんみつ」の画像がご覧いただけます。
おとなの週末2025年7月号は「さっぱり&ピリ辛で楽しむ夏の麺」
撮影/西崎進也、取材/輔老心
※2025年4月号発売時点の情報です。
※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。
つづく「東京にある江戸から続く老舗の甘味処3選 長く愛される逸品を堪能!」では、春の訪れを伝えてくれる桜もちなど手軽に味わえる和の甘味を紹介します。