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渡独した食品商社の営業マンが独立開業

店主の山本真一さんは日本の大学を卒業後、「日本の食の素晴らしさを世界に伝えたい」という思いのもと、2004年に渡独。欧州向けに日本食材を卸す、大手食品商社の営業マンとしてドイツじゅうを駆け回っていました。そんな山本さんが、なぜ独立してラーメン店を立ち上げたのでしょうか?

店主の山本真一さん。2004年にドイツに渡り、食品総合商社の営業マンだったが、2012年に独立

山本さんによると、「私自身、日本食の勉強をして卸先の人々にその素晴らしさを伝えてきましたが、その先にいるお客さまの顔や反応というものはなかなか見えません。それが歯がゆくて、直接お客さまに感動を伝える仕事をしたいという思いから2012年に独立をしました。ラーメンを選んだのは私自身が大好きだったことと、日本食の素晴らしさを伝えるにはラーメンが最もよいと思ったからです」――と。

限られた環境で生まれた知恵と工夫のラーメン

山本さんのラーメン作りはほぼ独学でした。ラーメンを作る環境が恵まれている日本に対し、ドイツは限られた環境です。たとえば、麺に使用するかん水。日本では簡単に手に入りますが、当時ドイツでは薬局に行って炭酸ナトリウムと炭酸カリウムを購入して自分で調合していたくらい。

また、日本のようにラーメン用にブレンドされた小麦はありません。そのため、粉という粉はすべて試し、最終的にピザ用の小麦と、パスタ用の小麦にたどり着きました。山本さんはこの環境があったからこそ、今につながっていると言います。

麺はピザ用の小麦と、パスタ用の小麦から

「日本のようにラーメンを作る環境が整っていたら、既成概念に縛られたラーメンしか作れなかったと思います。制限されているからこそ、知恵と工夫が生まれたのだと……。そこが私たちの最大のアドバンテージ。私はアフリカでも現地の食材を使ってラーメンを作る自信があります」とのこと。これこそが「無垢」の強みです。

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口コミでお客さまが欧州じゅうから訪れる
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おとなの週末Web編集部
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