旬の食材は食べて美味しいだけではなく、栄養もたっぷり。本コーナーでは魚や野菜、果物など旬食材の魅力をご紹介します。
さて、今回のテーマとなる食材は?
文/おと週Web編集部、画像/写真AC
■ねっとり
正解:アボカド
難易度:★★☆☆☆
国産品もあります
アボカドは、分類上クスノキ科ワニナシ属に属する果物です。その姿や食感から野菜のように思われがちですが、れっきとした果物です。
原産地は中南米、とくにメキシコや中央アメリカで、5000年以上前から栽培されていたとされています。古代アステカ文明では「生命の源」と呼ばれ、王族の墓からも種が発見されているほどです。
日本には大正時代に渡来しましたが、当初はあまり普及せず、近年になってカリフォルニアロールやアボカドバーガーなどの流行をきっかけに人気が高まりました。
輸入品がほとんどのため通年で流通していますが、産地によって旬の時期には違いがあります。メキシコ産は通年で出回りますがとくに冬~春に多く、カリフォルニア産は春~夏にかけて、ペルー産はおもに夏季に多く出回ります。
国産アボカドはまだ希少ですが、和歌山県や愛媛県、鹿児島県などで少量ながらも栽培されており、10月下旬~翌年1月頃が収穫期とされています。国産のものは青々しく若々しい味わいが特徴で、輸入品とはまた違った魅力があります。
アボカドの味わい方は実に多彩です。
日本で親しまれているのが、スライスして醤油とわさびを添える食べ方です。まるでマグロのトロのような味わいになり、ご飯のお供にもぴったり。サラダやサンドイッチに加えると、具材の旨みが深まります。
完熟したものはスプーンでそのまますくって食べるのもおすすめ。岩塩やレモンを少しかけると素材の旨みが際立ちます。
加熱調理にも向いていて、天ぷらにすると甘みが増し、グラタンや炒め物に加えるとまろやかな味わいになります。
海外ではデザートとしても使われており、ブラジルではシャーベットやアイスクリームにしたり、ハワイでは砂糖をかけて食べる習慣があります。ジャワではブラックコーヒーに混ぜるというユニークな食べ方もあります。




