高級な旅への志向を満たすハイグレード車両
国内旅行の新たな需要と創造を目指し、2007(平成19)年にJR東日本が誕生させたハイグレード車両。「乗ってみたくなる魅力的な車両」をコンセプトに製作されたこの車両は、旅行代金も高額な団体ツアーに限定使用される“特別感”のある電車として、のちの”豪華な鉄道旅行”を演出する電車の先駆けとなった車両である。愛称は「なごみ」といい、通常時は5両編成で走行し、そのうちの1両(3号車)にはVIP室と本革張りのシートが装備される。
この車両が誕生する経緯には、皇室の専用列車「お召列車」で使用する国鉄時代から継承していた車両=御料車や貴賓車の老朽化が進んでいたこともあり、新時代にふさわしい電車を製作しようと計画したのがはじまりだった。普段、お召列車として使用しないときに、他の用途でも使用できるようにしてみてはどうか、と考えられたのが、このハイグレード車両「なごみ」だったのである。
以来、お召列車として使用されるかたわら、「高級な旅への志向を満たす旅行客」をもてなす豪華な鉄道車両の先駆けとして、鉄道業界をリードしてきたのが、この「なごみ」なのである。
室内は、木質と大きな曲線を用いたデザインにより、柔らかな空間と高級感を演出し、座席はゆったりとした3列配置のオールグリーン席で、一部の座席には本革張りのシートが採用され、電動リクライニングや電動レッグレスト、読書灯、スポット空調などが装備される。座席には、デジタル放送やビデオ、音楽が楽しめるほか、GPSによる走行位置や運転台カメラによる前方映像を見ることや、車内販売への注文ができる機能を備える。





