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軽量コンパクトなスポーツカー

スポーツ800のボディサイズは全長3580×全幅1465×全高1175mmでホイールベースは2000mm。現在唯一の軽オープンスポーツのダイハツコペンが全長3395×全幅1475×全高1280mmでホイールベースが2230mmということを考えると、ほぼ軽サイズながら前後のオーバーハングが長い。非常にコンパクトに仕上げられていた。驚くのは車重で、なんと580kgの超軽量。

エンジンはパブリカの空冷の水平対向2気筒OHVで排気量は約100ccアップの790cc。最高出力は45ps/5400rpm、最大トルクは6.8kgm/3800rpmをマーク。

エンジンはパブリカの水平対向2気筒OHVを約100cc排気量アップ

世界最先端の空力性能

スポーツ800を語るうえで欠かせないのがボディ。もともと実験車という位置づけだったため、当時としては珍しく風洞設備を駆使してエアロダイナミクスを徹底的に研究。何しろ開発責任者の長谷川氏は東京帝国大学時代の航空学科を卒業後に立川飛行機に入社という経歴からもわかるとおり、航空力学のスペシャリスト。日本陸軍による試作高高度防空戦闘機のキ96の『TH翼』は長谷川氏のイニシャルから命名されている。

エアロダイナミクスにこだわった結果が丸っこいボディとなった

スポーツ800はもともとトヨタの関連会社の関東自動車の提案なのだが、そこにも空力のスペシャリストが存在したこともあり、関東自動車の回流水槽も多用され、当時の日本車、いや世界的に見ても先進の空力性能が与えられていた。

丸っこくて愛らしいエクステリアデザインは、空力を追求した産物なのだ。前述のとおり、スポーツ800のエンジンは45ps/6.8kgmで特別パワフルではなかったが、580kgの軽量ボディもあり150km/hでの巡行も可能という超ハイポテンシャル。

それに加えて優れた空力性能により、当時としてはトップクラスの31km/l(60km/h低地燃費)をマーク。現代のWLTCモードへの換算はできないが、オーナー氏によれば、平均実燃費は20km/lを楽々超えるというから驚く。

スポーツ800は、軽量、空力、燃費性能といった当時の日本車では着目していなかった点を突き詰めた、まさに30年先を行くクルマだったのだ。

軽快な走りは軽量かつエアロダイナミクスを追求したボディが好影響

愛くるしいエクステリアデザイン

エクステリアデザインは前述のとおり、空力を追求した結果の丸っこいボディ。前後のウィンドウガラス、サイドガラスには日本車初の曲面ガラスを採用。前衛投影面積を小さくするため絞り込まれたフロントマスク、低い位置にマウントされた丸2灯のヘッドライトも愛くるしい雰囲気を作り出している。フロントで特徴的なのがバンパーで、その形状から鰹節と呼ばれていた。

フロントバンパーはその形状から鰹節と呼ばれていた

フロント以上に丸が強調されているのがリアで、真横から見るとリアウィンドウの丸さが強調される。そして、脱着可能なタルガトップというのもオープンエアを満喫できるスポーツカーの重要なアイテムだ。

一方インテリアは非常にシンプルで、コテコテとした感じは皆無。ホンダのSシリーズのような精悍な感じもない。こちらはいかにも大衆スポーツという感じのいい意味での割り切りがあった。

メーター類も必要最低限でシンプル
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この記事のライター

市原 信幸
市原 信幸

市原 信幸

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